最高裁判所判事
前職の監査法人では、再生案件をいくつか
担当させていただいた。
今から5、6年ほど前で、破綻したゴルフ場や
当時の新聞をにぎわした巨額詐欺事件の調査
メンバーの一員として、仕事をした。
その時の、管財人である当時弁護士であった
田原先生とご一緒させていただく機会が多く
あった。
3年前に事務所を開業した際、それまで
仕事でお付き合いがあった弁護士さんへ挨拶に回った。
弁護士さんは忙しい方ばかりで、中には
約束を取り付けられなかったり、会っても
挨拶も数分で、終わったりするケースも多かった。
田原先生は、お忙しい中、時間を取っていただき
事務所の業務内容を、丁寧に聞いて下さった。
最後には、「(君の事務所を)宣伝しておいて
あげるよ。」とおっしゃった。
その言葉をもらった時に、大変勇気付けられたことを
今でも鮮明に記憶している。
田原先生は、私が監査法人に在職していた頃から、
最高裁判所の判事候補として上がっておられたことは
聞いていたが、昨年、最高裁判所の判事に就任された。
立派になられる方は、優秀とか博学というだけでなく、
人としての懐の深さというか、温かさも
持たれている人なのだと感じた。