淀屋橋総合会計のブログ

大阪の国際金融センター

3月7日の日経新聞に
橋下知事による大阪に国際金融センターを
置く構想が、掲載されていました。
たしか、昨年には、東京の日本橋に
同様の国際金融センターを置こうとする
構想の記事がありました。

金融については、大阪は東京と比べると
大きく遅れていることは、ストラクチャーズド
ファイナンスの仕事をしていると
強く感じます。
外資系の金融機関は、東京に支店等があっても
大阪に支店があるところは、ごく限られている
と思います。

ところで、国際金融都市といわれる都市に
ついて、思い浮かべると
ロンドン、香港、シンガポールなどを
あがってきます。
これらの都市に共通していることは
  ̄儻豬?任△
◆\芭┐低い。(ロンドンは国内にマン島というタックスヘブンがあります。)
が言えます。
英語圏では、世界中からの情報を素早くつかみ
素早く発信できます。金融の世界は、欧米が中心として
動いているので、共通言語である英語が
求められるのでしょう。
また、税率が高いとファンド等を組成する際
投資の利益に高い税金がかかってしまい
投資家の利益が少なくなってしまいます。

特に香港やシンガポールでは、狭い国土で
資源も少ないが、世界の中で存在感を
出すためにも、税率を低くして、世界中の
資金を集めようとした政策的意図が
あったのだと思います。

国際金融都市の条件を、大阪にあてはめると
いずれも、まだ、十分ではないと思います。
これは、今後の課題になるでしょう。

いずれにせよ、お金の集まるところには
人があつまり、情報があつまります。
大阪に、賑わいを取り戻すための
起爆剤になることを期待しています。

うれしい出来事

証券化のビジネスでの役割分担を、例えますと
主役は、アレンジャーや不動産ファンド会社と
いったところでしょうか。
プロジェクト実行後の主役は、AM会社に
移ります。
ローンを提供する金融機関は、欠くことのできない
名脇役でしょう。

関係する専門家のうち、弁護士さんはお目付け役
司法書士さんは、記録担当、不動産鑑定士さんは
計測担当というところでしょうか?
私たち会計士(税理士)は、さしずめ道具担当
でしょうか?
主役や脇役に必要なツール(SPC等)を提供する
ことが大切な仕事で、欠くことができないのでしょうが
表舞台にでるようなことは、ありません。
黒子のようなものと思っております。

少し、話が脱線しましたが、昨日、うれしい出来事が
ありました。
普段、ストラクチャーの中では、黒子となる会計事務所
ですが、私どもの会計事務所が担当させていただいている
案件が、関係した金融機関さんの中で、高く評価され
関係されたご担当者が、表彰されたそうです。

ストラクチャーズドファイナンスの仕事は、実行前までは
みなが力を集結させるのですが、実行後は
三々五々に散っていき、あまり注目されたり評価
されることはないのですが、今回のように
実行からしばらく経過してから、評価される(私の
事務所の力ではありませんが)ことは
大変うれしいことです。
事務所としても、大きな励みになりました。

年度末に近づくと・・・

年度末が近づくと、今までお取引の
ない会社さんから『事務所のホームページを見て
お電話しました。』という電話が毎年
入ります。

SPCを利用して、不動産を証券化して
資金調達をしたいという内容のお電話が
大半です。
SPCや不動産ファンドという言葉が
広く浸透して、市民権を得たのだと思い
SPCや証券化にかかわる仕事をしているものと
しても、うれしくも思います。
ただ、SPCをつくれば、お金が自然と集まるものと
思われている方も多くいらっしゃいます。

実際は、証券化実行には、多くの契約書類を
アレンジャーやファンド会社が作成し
多大な労力をかけて、案件を仕上げていきます。
また、最近では 証券を実行するには、
金融商品取引法による規制など、ハードルが
高くなり、どうしても証券化に通じた
専門家が介在しないと、実行も難しくなって
きています。

『証券化』について一般から市民権をえつつ
あるのに、実務とでは、法律などのハードルが
高くなってきており、一般の人の理解とは
逆の方向に進みつつあるのではと思っています。

もう少し簡単に証券化を出来ないのかと
考えられている人は多くいると思います。

サブプライム問題

昨年夏にアメリカで発生したサブプライム
問題は、日本の証券化ビジネスにも
大きな影響を与えていることは
ご存じのとおりです。

昨年と比べた場合、証券化のレンダーに
外資系金融機関が、多く参加していましたが
今年になれば、軒並み外資系金融機関が
撤退、縮小しています。
この要因として、外資系金融機関は
不動産証券化に伴って実行したノンリコースローンを
更に証券化(債権の証券化)によって
資金化して、投資効率を上げるという
ビジネスモデルであったが、ノンリーコースローンを
証券化する市場がなくなって、
従来の投資効率を上げるビジネスモデルが
崩壊したことが、言われています。

私どもの事務所で扱っているSPCの
債権が、過去に更に証券化されたことが
ありましたが、しばらくは、このようなことは
ないのでしょう。

邦銀は、サブプライム問題で、大きな痛手を
受けていないので、外資系金融機関のような
ことにはなっていません。
といっても、外資系金融機関の撤退分を
すべて邦銀で埋めることはできないでしょうから
証券化ビジネス全体としては、今年度末は
昨年度末のようには、いかないことは
間違いありません。

投資運用業か投資助言業か

昨年の金融商品取引法が施行されて
GK-TK(合同会社-匿名組合)スキームでは
免許を持つAM(アセットマネジメント)会社が
プレイヤーに加わることが必須となったことは
ご存知のことかと思います。

そこで、問題となるのは、AM会社は
投資運用業の免許が必要か、投資助言業の免許で
よいのかということです。
投資運用業の免許というのは、大阪地区で言えば
おそらく、今年の3月末で取得できる会社は
一桁どまりと思います。
投資助言業の免許は、その数倍以上の会社が
取得できると思いますので、
免許取得のハードルは、運用業と
助言業とでは、雲泥の差があります。

運用業の免許業者が必要か、助言業の免許業者で
よいのかは、弁護士さんの中でも見解が異なりますので
今のところ、固まった方針がないということでしょう。

法律の専門家ではない私から見たところ
TK出資者が単独であるなどプライベートなスキーム
については、投資助言業の免許を持つAM業者のみで
組成されているものがあり、TK出資者が
複数あるなど、パブリックなスキームでは
投資運用業の免許をもつAM]業者が入っていることが
多いと思います。

この投資運用業が投資助言業かという
問題は、大きな論点でしょうから
今後も、新しい情報が入れば、コメントして
いきたいと思っております。

証券化での不動産鑑定の矛盾

不動産証券化において
必ず、不動産鑑定を取ります。
これは、証券化において担保となる
不動産について、専門家の評価額を
必要とするからです。
当然といえば、当然です。

その時に、評価額がいくらになるかは
レンダーや投資家、アレンジャーにとって
関心のあるところです。

ところで、不動産鑑定において
鑑定評価額の決定には、公示価格に
規準する(鑑定実務では、『のりじゅん』といいます。)
ことが、鑑定評価の法律で、定められています。
そのため、近隣の公示価格と大きく乖離する
鑑定評価額を出せないという縛りがあります。

この公示価格というものは、そのエリアを担当する
鑑定士が計算しているのであるが
公示価格が、その土地の実勢価格を表示して
いない場合があります。
特に、都会で地価高騰が進んでいるところでは
公示価格と実際の取引価格とでは
大きな乖離が発生していることがあります。

そのため、実勢価格に対して鑑定評価額が
低く算出されるケースがあります。
これが、証券化において、ネックとなることが
あります。
それでは、なぜ、公示価格が実勢価格と
乖離するかというと、公示価格は
1年に1度しか、公表されないため
そのタイムラグと
公示価格を決定する際に、前年からの変動率を
重視し、大きな変動率は敬遠される傾向が
あるため、土地価格が高騰する際には
実態に即した変動率つまり上昇を
公示額に反映できないケースがあるためです。

実務的には、鑑定額と実勢額とでは
乖離があることもよくあります。
鑑定の依頼者からすれば、報酬を
払って、評価額を算出しても
実態に即した金額がでないという
矛盾が発生することがあるということです。

SPC連結 VC条項

企業会計基準委員会は、『連結財務諸表における
子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針(案)』を
公表しました。
http://www.asb.or.jp/html/minutes/20080117/20080117_index.php

ベンチャーキャピタル(VC)を保有する会社の
VCを連結子会社に含めるか否かを検討する際の
判定基準等を明らかにしています。

具体的には、次の条件を満たすVC(当該他の会社)は、
その会社を運営する会社は、VCを連結子会社に
しなくても良いというものです。
これが、そのまま流動化におけるSPC連結子会社の
判定に使えるものではありませんが、
考え方は、参考になるかと思います。

それで、条件とは
 ’箋囘銈砲茲蠹?座召硫饉凖銈竜跳荼等の大部分を
 所有しないこととなる合理的な計画があること
◆‥?座召硫饉凖銈里箸隆屬如通常の取引として
 投融資を行っているいりもの以外の取引が
 ほとんどないこと
 当該他の会社等の事業の種類は、自己の事業の
 種類と明らかに異なるものであること
ぁ‥?座召硫饉凖銈箸離轡淵検叱擎未睿携関係も
 ないこと

一言でいえば、本業と関係ない分野へ
投資をしている場合は、投資先のVCは
連結子会社に含めなくて良いというものです。

この考え方を、不動産流動化におけるSPCの
連結判定に、そのままあてはめると
不動産投資会社が、SPCを通じて不動産を
投資したり、不動産開発業者がSPCを通じて
開発業務をする場合は、SPCを連結子会社と
判定されることになると思います。

大阪府庁舎の証券化

先週、日曜日に大阪府知事選挙があり
橋下弁護士が、当選されたことは
みまさん、ご存知のとおりです。
大阪府は、ご承知のとおり、厳しい財政状態で
府庁の建替えが、ままならない状態が
長く続いております。

私が銀行員だったころのことで
今からちょうど8年前のことです。
その銀行は、大阪府の指定金融機関のため
大阪府の公金を扱う立場にあり
大阪府とは、密接な関係にありました。
(今も変わりませんが。)

当時、不動産流動化関係のアレンジ側の
仕事をしていた関係で、大阪府庁の方から
証券化を利用して、庁舎の建替ができないか
相談を受けました。
通常であれば、府債を発行すれば
よいが、大阪府の財政状態により府債の発行は、
当時から困難な状態にありました。

そこで、SPCを利用して、SPCが資金調達をし
SPCが府庁を建設して、大阪府が賃借するという
方式をとれば、大阪府が府債を発行しないで
新しい庁舎を建替えできるのではという
アイデアでした。

今、もしこの手法をとれば、借金隠しとかの
評価を受けるかもしれないので、難しいと
思いますし、必ずしも有効な方法とは
言えないでしょう。

当時、複数の部署の方の名刺をいただいたが
いずれの名刺も様式がことなっていて
不思議な思いをしました。
通常の民間会社の場合、部署が異なっても
会社が同じであれば、名刺の様式は統一して
一括発注して、コストを削減しようとするでしょうが
当時の大阪府は、各部署バラバラに名刺を発注して
様式も、統一されていなかったようです。
名刺をいただいた後に、府庁建築より
こちらの方が、先にすれば良いのではと
思いました。

新しい知事さんには、財政再建という大変な仕事が
ありますが、がんばって大阪を
元気にしていただきたいと思います。

投資不動産の開示

企業会計基準委員会(ASBJ)の
投資不動産専門委員会
http://www.asb.or.jp/html/technical_committees/investment_property.php
は、今年前半に投資不動産の情報開示に関する
公開草案を公表することを決定しました。

不動産投資会社は、投資不動産を複数保有している
でしょうから、情報開示となった場合
事務的な手間が増えることは間違いないでしょう。

これも、不動産の金融商品化の流れかもしれません。
おそらく、開示する情報は毎年不動産鑑定評価書を
入手してあれば、こと足りると思いますが
今まで開示していなかったことを開示することと
なり、投資会社のスタンスが、あまり知らせたくないことも
開示しなければならないことも考えられます。

投資不動産委員会の動向に注目したいと思います。

SPCは連結子会社か

この質問は、うちの事務所でも
最も、いただく質問のひとつです。
SPCは、どこかの会社の連結子会社に
なるか否かは、最近では、監査法人は
『ある会社が、SPCを実質的に支配しているか
どうか』という基準で判断しているケースが
多いです。
実質的というのは、抽象的なので
具体的には、エクイティ部分の過半を保有している
会社や、SPCのAM(アセットマネジメント=
流動化資産のオペレーション)を
している会社の連結子会社にするケースが
多くなっております。

エクイティ保有会社とAM会社が同一の場合も
結構ありますが、別々の会社であることも
たびたびあります。その際、SPCが
エクイティ保有会社とAM会社の両方の
連結子会社になることがあります。
これは、全体から見て違和感があり
なんとかならないかと思っております。

ただ、世間一般として、SPCは基本的に
どこかの連結子会社とする傾向にあることは
まちがいありません。

金融商品取引法が施行されて、AM業務と
投資業務を明確に分断するようになって
きているので、会計もそれに対応したルールが
できればと思っております。