電子帳簿保存⑤

電子帳簿保存⑤

JUGEMテーマ:会計・経理・財務

 

電子帳簿保存についての5回目です。

前回では証憑類のスキャン保存とタイムスタンプの付与について

ご紹介させていただきました。

 

今回は、スキャナ保存の入力方式について

ご紹介させて頂きたいと思います。

 

その前にスキャナ保存の入力方式の「入力」とは

そもそも何を意味しているのかと申しますと、

書類をスキャンしてタイムスタンプを付すまでのことを

意味しています。

 

スキャナ保存の対象書類は、

契約書・領収書・請求書・納品書・見積書・注文書等で

重要度によって次の二つに分類されます。

 

「重要書類」・・・契約書・領収書・請求書・納品書他

        (資金や物の流れに直結・連動している書類)

「一般書類」・・・見積書・注文書他

        (資金や物の流れに直結・連動していない書類)

 

さて、本題ですが、スキャナ保存の入力方式は次の4つに分けられます。

1、特に速やかに入力方式(3日以内)

2、速やかに入力方式(7日以内)

3、業務サイクル後速やかに入力方式(1ヶ月と7日以内)

4、適時に入力方式(期限なし)

 

特に速やかに入力方式(3日以内)は、

領収書等の受領者本人がスマホ等による読取りを行う場合です。

3日以内の入力が求められています。

また受領した書類に自筆で署名をしなければならないという制約があります。

 

速やかに入力方式(7日以内)は、

これは書類を受領した本人以外の者が

7日以内に入力を行う場合です。

対象書類は、重要書類です。

 

業務サイクル後速やかに入力方式(1ヶ月と7日以内)は、

速やかに入力方式(7日以内)と同様、

書類を受領した本人以外の者が1ヶ月と7日以内に

入力を行う場合です。

対象書類は、重要書類です。

H27年度改正前までは、「7日以内」と

1ヶ月と7日以内」は諸要件の有無により

それぞれに分かれておりましたが、改正以降は、

実質的に「1ヶ月と7日以内」に入力を

行えばよいことになりました)

 

適時に入力方式(期限なし)は、

これは重要度の低い書類(資金や物の流れに

直結しない書類)、すなわち一般書類の場合に適用されます。

期間的な制約はなく、適時に入力可能です。

 

もし入力期限のある書類について

特別な事由がなく期限が過ぎ去ってしまった場合、

その書類については破棄できなくなります。

通常通り電子化した上で、

さらに紙の書類を法定期間保存しなければなりません。

 

せっかく電子化を行い、紙の書類の保管コストを

削減しようと思っても、このような漏れが出てしまいますと

二重の管理が必要になり、大変煩雑になります。

 

以上により、書類の電子化は、入力期限内に

確実に電子化を行えるような体制を

徹底させることが前提となります。

 

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