後ろに戻る難しさ
ここ半年ほどの間に、オリンパス
大王製紙、AIJの年金問題など
経済的に、巨額な損失を発生させる
事件が、頻発しました。
これらの事件のいずれにも
共通することは、一旦誤った方向に
進むと、少し進んだ時点で
正しい方向への軌道修正すれば
損失額が、大きく膨らむことは
ないが、それが出来ないという点を
感じます。
誤った判断をしても、一旦その方向に
進むと、逆戻りすることは、人の
心理としては、難しいことなのでしょう。
このようなことは、私たちの日常生活の
中でも、おこっていることです。
例えば、ある株式を購入して、当初
予想に反して、価格が下落した場合
早く損切りすれば良いのですが、
なかなかそれが出来ないことがあります。
損切りすると、自分を否定するかのように
思ってしまい、なかなか決断出来ないのです。
個人の株式投資の場合、個人の財産のみに
影響することなので、大きな問題に
なりませんが、企業の場合、誤った判断を
して、そのまま放置すると、従業員や
取引先などにまで、大きな影響を与えてしまいます。
ですから、いろいろな意思決定をする際に
独自の判断だけで、するのではなく、
また一旦、誤った意思決定をしても
それから、立ち戻る勇気も経営者には
求められることでしょう。