3月 2012アーカイブ

後ろに戻る難しさ

ここ半年ほどの間に、オリンパス
大王製紙、AIJの年金問題など
経済的に、巨額な損失を発生させる
事件が、頻発しました。
 
これらの事件のいずれにも
共通することは、一旦誤った方向に
進むと、少し進んだ時点で
正しい方向への軌道修正すれば
損失額が、大きく膨らむことは
ないが、それが出来ないという点を
感じます。
 
誤った判断をしても、一旦その方向に
進むと、逆戻りすることは、人の
心理としては、難しいことなのでしょう。
 
このようなことは、私たちの日常生活の
中でも、おこっていることです。
例えば、ある株式を購入して、当初
予想に反して、価格が下落した場合
早く損切りすれば良いのですが、
なかなかそれが出来ないことがあります。
 
損切りすると、自分を否定するかのように
思ってしまい、なかなか決断出来ないのです。
 
個人の株式投資の場合、個人の財産のみに
影響することなので、大きな問題に
なりませんが、企業の場合、誤った判断を
して、そのまま放置すると、従業員や
取引先などにまで、大きな影響を与えてしまいます。
 
ですから、いろいろな意思決定をする際に
独自の判断だけで、するのではなく、
また一旦、誤った意思決定をしても
それから、立ち戻る勇気も経営者には
求められることでしょう。

不動産鑑定士 無料相談

今月、不動産鑑定士協会主催の
一般の方向、不動産無料相談会
というものがありました。
 
ちなみに、この相談会は、1ヶ月に
1回程度の頻度で、開催されています。
 
ここに来られる方は、個人の方が中心で
様々な相談が持ちかけられます。
 
そこでの相談例としては
戦後間もない時から、借家に住んでいるが
最近、大家から家賃値上げを要請されたそうです。
でも、近隣の家賃相場から見れば、明らかに
高い水準です。
ただ、新築住居の家賃と比べると
低い水準だそうです。
 
相談を受けた私としては、『家賃値上げに
応じる必要はありません。』と答えました。
 
不動産鑑定用語を使ってこの事例を
解説しますと、家賃には、大きく
二種類の家賃があり、
① 新規賃料 と
② 継続賃料 があります。
 
新規賃料の場合、対象物件に応じた
近隣の賃料相場の賃料で決定します。
 
一方、継続賃料の場合、当初契約した
賃料水準が、その後も、引っ張って
賃料が決まります。
 
この方の事例では、戦後間もない時に
契約した賃料水準が、今も引っ張られるのです。
ですから、低い賃料水準で、問題ない
のです。
 
このように古くから契約している賃料水準は
低くなることは、よくあることです。
 
ただ、一般的に、継続賃料や新規賃料という
言葉は、一般的ではないですし、個人の
方は、このようなことは知らないことが
多いのです。
 
賃料値上げについて、上記のような説明をして
安心して、帰られました。
私たちは、専門家のため、いろいろな知識が
ありますが、個人の方で、特に年配の方は
相手から、無茶なことを言われても、その
まま受け止めてしまうこともあるのだと感じました。
 
不動産鑑定の知識が役立って良かったと
感じた瞬間でした。
 

最近の事業承継事例 億万長者になる秘訣

最近、事業承継絡みで、財務調査し
企業評価をした会社さんについて
ご紹介します。
 
この会社は創業者が約35年前に
起業して、その後順調に利益を
上げてきた建設関係の会社です。
 
従業員は、10名足らずですが
毎期1億円以上の利益を上げる会社です。
 
当然のことながら、創業者で社長は
相当の資産をお持ちです。
でも、何度かお会いしましたが
お金持ちそうな身なりは
全くされておらず、つけている
時計もさほど高そうなものでも
なさそうでした。
 
でも個人財産は、相当なものです。
 
今まで、多くの資産家の方を拝見してきましたが
この社長さんにお会いして、感じたことは
お金持ちは、本当に財布のひもが
固いということです。
 
そうでないと財産は残らないということでしょう。
 
 

地価公示

2012年の地価公示が発表されました。
今回は、初めて東日本大震災の
影響が、公示価格に反映されました。
 
というのも、地価公示は、毎年1月1日
時点の地価を表示するもので、
昨年の今頃発表された公示価格は
2011年1月1日時点のものであるから
震災の影響を受ける前のものでした。
 
そのため、今年の公示価格で初めて、震災の
影響を反映することになりました。
 
地域的には、高台のところや東京スカイ
ツリー開業の影響、新幹線の開業等に
より上昇に転じたところもありますが
全体としては、下落傾向が続いております。
 
日本全体の経済の状況を反映しているものと
思います。
中長期的には、このような下落傾向には
歯止めがかかっておりません。
 
地価の下落は、固定資産税収入という
地方自治体の税収に大きく影響することで
特に、地方部の影響は大きいものです。
 
地方の衰退に歯止めをかけるためにも
このような下落傾向を止めるような
策が、今必要なのでしょう。

日本の税制の行方

消費税増税で、政治の世界は
もめていますが、日本の税制は
一定の方向に進んでいることは
まちがいないことです。
 
それは、個人に課税される所得税
消費税、相続税は、いずれも
増税に向かっています。
震災復興のため、まとまったお金が
必要なことはよくわかりますが
個人への税負担が増えることは
まちがいないトレンドです。
 
一方で、法人税は、少しですが
下がる傾向にあります。
 
では、なぜ、個人に対する課税は
強化されるが、法人には、緩和されるのでしょうか?
 
それは、日本の税制が諸外国から見て
法人税率が高いということが
大きな理由と考えられます。
 
法人税をたくさん支払う大企業は
グローバルに企業展開をしています。
極端に言えば、本社を日本に置かず
税率の低い、香港やシンガポールに
移しても問題ない企業もたくさんあります。
 
であれば、日本の法人税率を高くすれば
日本企業が本社を海外に移転し空洞化
する懸念が出てきます。
 
一方で、個人の場合、企業のように
容易に、国籍を変えたり、移住することは
出来ません。
そのため、税率を上げたからと言って
来年から移住するような人は
まれと思います。
 
このように、個人と法人では、海外移転の
容易さの違いが、日本の税制の方向性に
影響していると思います。
 
でも、個人でも、富裕層と呼ばれる人は
グローバルに税金対策をする人も
出てきており、税金対策のため
海外へ移住する人も、出てきています。
 

7%の法則

企業年金の資産運用を受託していた
AIJは、7%の運用利回りと、年金には
報告していたようです。
私が、監査法人在職時に、抵当証券を
発行したが、実態はほとんど利益が
上がっていなかった事案でも、利回り
7%とうたって、個人投資家から資金を
集めていました。
 
投資運用の世界では、7%の利回りというのは
一般個人から資金を集めるには
適当な利回りなのだと思いました。
 
なぜなら、豪ドル預金や社債では、4%台の
利回りは、いくらでもあり、同水準の5%程度の
利回りだと投資運用先として、魅力は
感じません。
 
一方で、10%の利回りというと、ちょっと
無理があり、実現的ではないと感じてしまいます。
7%位が、魅力的であり、かつ、実現性を帯びた
利回りなのだと思います。
 
それくらいが、一般の方から資金を
集めるには、ちょうど良い利回りなのでしょう。
 
ちなみに、税金等を考慮しなければ、7%の複利で
運用出来れば、おおよそ10年で、資産は
倍になります。

太陽光発電

太陽光発電所の建設に、ソフトバンク(その関連企業)が
本格的に着手したそうです。
これは、今年7月からの電力の全量買い取り制度が
開始することに合わせて、発電所を建設しようと
する動きです。
 
ただ、電力の買取価格(実際に買い取るのは、
電力会社)が、本来なら既に決定しておくべきところ
今段階で決まっていません。
買取価格は、発電所建設での採算性に大きく
影響するため、早く決定してほしいところです。
 
恐らく、電力会社は、なるべく安い価格に
したい、一方で発電所事業をしようとする
事業者は高く、したいと考えていると
思います。その辺りが、まだ、折り合いが
ついていないのでしょう?
 
聞くところによれば、買取価格は、40円/khw前後で
落ち着くとのことです。
買取価格が、1円動くだけでも、発電所建設計画にも
大きく影響するでしょうから、買取価格は
早く決まればと思っています。