3月 2008アーカイブ

今後の不動産金融市場

今月末のクローンジング案件が
28日に無事、クロージングし、後は
31日のクロージング案件が、無事終われば
今年度の案件は、ひと区切りです。

今月は、ベアースターンズ証券の経営悪化
レイコフの民事再生法申請など、証券化金融に
関して、ネガティブなニュースがありました。

国内の不動産金融に対するスタンスも
慎重な方向になったり、スプレッド幅が
厚くなる傾向にあります。
そういった意味では、証券化金融は、厳しく
なっていることは間違いありません。

今年は、不動産金融の転換期を迎えていると
思います。最近5年間程度は、極端な言い方を
すれば、誰でも、不動産流動化をすれば
利益を得ることができました。
というのも不動産市場が、右肩上がりで
推移したことが、その要因ですが、
これからは、そうはいかないことになるでしょう。

ただ、世界水準でみれば、日本の低金利により
不動産金融のイールドギャップは、高い水準にあり
日本の不動産には、魅力はまだまだ十分あると
思っております。

記事が掲載されました

大阪府不動産鑑定士協会が
年に数回、機関誌を発行されております。
今年3月発行の『鑑定おおさか』に
私が書いた記事が掲載されました。
内容としては、私が今まで証券化ビジネスに
携わってきて感じたこととなっております。

大阪では、不動産証券に関わる会計士が
少ないこともあり、声をかけて
いただいたことが、背景にありました。

拙文ですが、ご興味がある方は、下記URLにて御覧下さい。(2008年3月発行)
http://www.rea-osaka.or.jp/hakkoubutsu/index.htm

ところで、1年前と今年の期末を比較すると
不動産証券化ビジネスを取り巻く環境は
大きく変わったと感じています。
 ゞ睛讃ι兵莪栁,了楾
◆.汽屮廛薀ぅ猝簑蠅糧生
 建築基準法の厳格化
ぁ”堝飴沙垓靴良堝明感
ァ‐攘化に関する不動産鑑定基準の厳格化
など、枚挙に、遑がありません。

ここ5年から10年間で、急速に拡大した
不動産証券化ビジネスに対して
規制がかけられることとなったことと
市場が、変化しつつあるのではと
感じています。

もちろんのこと、ビジネスには
山あり、谷ありの連続であり、
そのことを肌で感じています。

ただ、今回掲載された記事にも書いておりますが
証券化による資金調達は、世の中に
根を張っており、今後も継続して
利用されることに、変わりはないと
思います。

大阪の国際金融センター

3月7日の日経新聞に
橋下知事による大阪に国際金融センターを
置く構想が、掲載されていました。
たしか、昨年には、東京の日本橋に
同様の国際金融センターを置こうとする
構想の記事がありました。

金融については、大阪は東京と比べると
大きく遅れていることは、ストラクチャーズド
ファイナンスの仕事をしていると
強く感じます。
外資系の金融機関は、東京に支店等があっても
大阪に支店があるところは、ごく限られている
と思います。

ところで、国際金融都市といわれる都市に
ついて、思い浮かべると
ロンドン、香港、シンガポールなどを
あがってきます。
これらの都市に共通していることは
  ̄儻豬?任△
◆\芭┐低い。(ロンドンは国内にマン島というタックスヘブンがあります。)
が言えます。
英語圏では、世界中からの情報を素早くつかみ
素早く発信できます。金融の世界は、欧米が中心として
動いているので、共通言語である英語が
求められるのでしょう。
また、税率が高いとファンド等を組成する際
投資の利益に高い税金がかかってしまい
投資家の利益が少なくなってしまいます。

特に香港やシンガポールでは、狭い国土で
資源も少ないが、世界の中で存在感を
出すためにも、税率を低くして、世界中の
資金を集めようとした政策的意図が
あったのだと思います。

国際金融都市の条件を、大阪にあてはめると
いずれも、まだ、十分ではないと思います。
これは、今後の課題になるでしょう。

いずれにせよ、お金の集まるところには
人があつまり、情報があつまります。
大阪に、賑わいを取り戻すための
起爆剤になることを期待しています。

うれしい出来事

証券化のビジネスでの役割分担を、例えますと
主役は、アレンジャーや不動産ファンド会社と
いったところでしょうか。
プロジェクト実行後の主役は、AM会社に
移ります。
ローンを提供する金融機関は、欠くことのできない
名脇役でしょう。

関係する専門家のうち、弁護士さんはお目付け役
司法書士さんは、記録担当、不動産鑑定士さんは
計測担当というところでしょうか?
私たち会計士(税理士)は、さしずめ道具担当
でしょうか?
主役や脇役に必要なツール(SPC等)を提供する
ことが大切な仕事で、欠くことができないのでしょうが
表舞台にでるようなことは、ありません。
黒子のようなものと思っております。

少し、話が脱線しましたが、昨日、うれしい出来事が
ありました。
普段、ストラクチャーの中では、黒子となる会計事務所
ですが、私どもの会計事務所が担当させていただいている
案件が、関係した金融機関さんの中で、高く評価され
関係されたご担当者が、表彰されたそうです。

ストラクチャーズドファイナンスの仕事は、実行前までは
みなが力を集結させるのですが、実行後は
三々五々に散っていき、あまり注目されたり評価
されることはないのですが、今回のように
実行からしばらく経過してから、評価される(私の
事務所の力ではありませんが)ことは
大変うれしいことです。
事務所としても、大きな励みになりました。

年度末に近づくと・・・

年度末が近づくと、今までお取引の
ない会社さんから『事務所のホームページを見て
お電話しました。』という電話が毎年
入ります。

SPCを利用して、不動産を証券化して
資金調達をしたいという内容のお電話が
大半です。
SPCや不動産ファンドという言葉が
広く浸透して、市民権を得たのだと思い
SPCや証券化にかかわる仕事をしているものと
しても、うれしくも思います。
ただ、SPCをつくれば、お金が自然と集まるものと
思われている方も多くいらっしゃいます。

実際は、証券化実行には、多くの契約書類を
アレンジャーやファンド会社が作成し
多大な労力をかけて、案件を仕上げていきます。
また、最近では 証券を実行するには、
金融商品取引法による規制など、ハードルが
高くなり、どうしても証券化に通じた
専門家が介在しないと、実行も難しくなって
きています。

『証券化』について一般から市民権をえつつ
あるのに、実務とでは、法律などのハードルが
高くなってきており、一般の人の理解とは
逆の方向に進みつつあるのではと思っています。

もう少し簡単に証券化を出来ないのかと
考えられている人は多くいると思います。