SPC海外投資家への配当金 源泉税

SPCの投資家が、海外の投資家の場合
GK TKスキームか TMKスキームかで
配当金の源泉税が異なります。

GK TKスキームの場合、原則として
国内投資家と同様に、利益の配当金の
20.42%の源泉税を配当金を支払う
GKが負担します。(配当金から源泉税を
控除して、支払う。)

ただし、日本と外国との間で、租税条約を
締結しているアメリカやイギリスなどの
匿名組合出資者の場合、源泉所得が発生する日本で
海外国の税法に従って課税することになります。

一方、TMKスキームの場合、原則は
配当金の15.315%の源泉税が課されます。

こちらも、租税条約により、TMKの議決権の25%
以上を海外投資家が有する場合、源泉税率を5%に
軽減されます。(シンガポールなど)この
軽減措置を受けるには、
TMKが所管の税務署に、
租税条約に関する届出書』の提出が必要です。
【参考】
シンガポールとの租税条約 第10条2項

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SPC保有不動産と近隣問題

SPCの保有する不動産が、商業系不動産の
場合、何らかの音を発することで、近隣
住人からクレームを受けることがあります。

クレームがある近隣住人は、対象となる
不動産の登記簿謄本を入手します。
不動産の名義人であるSPCをたどっていけば
私どもの会計事務所に辿り着きます。

そして、何らかのクレーム文書が
会計事務所に届くことがあります。

会計事務所としては、クレーム文書が届いても
具体的な対応は出来ないので、その時は
AM会社が近隣住人との協議をすることに
なります。

私どもの担当案件の中には、調停になり
双方 弁護士を立てて協議しているものもあります。

SPCは形式的な不動産オーナーですが
調停や場合によっては、訴訟等になれば
被告という当事者として、矢面に出ることになります。

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メイン口座からリリース口座への振替可能額 

SPC案件では、メイン口座、リリース口座、営業者口座など
複数の銀行口座を開設することは一般的です。

ただ、ローン契約等でメイン口座内で、元利金返済額の積立や
オペレーションコストの積立などを管理することを
定めていることがあります。

会計処理上は、同一口座内の積立は表現されないので
別途、管理する資料を作成しなければなりません。

その名称は、案件によって様々ですが、『勘定残高管理表』などの
名称の資料を作成します。

この資料の作成目的は、メイン口座からリリース口座への
資金振替をする際、いくらまで振替出来るか把握することに
あります。

メイン口座の残高があれば、残高相当額をリリース口座に
振替は可能ですが、メイン口座残高のうち
積立すべき残高がいくらであり、リリース口座への振替額を
日々把握するには『勘定残高管理表』を作成しなければ
なりません。

このようにSPC会計業務では、会計処理だけでなく
預金口座の管理もローン契約書等に定められており
別途、管理資料を作成しなければならないことが
あります。

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DSCR計算時のオペレーティング費用の扱い

プロジェクトファイナンスの際、資金繰の健全性チェックのため
四半期毎にDSCR計算をすることが一般的です。

DSCRは、一定期間の『営業CF』が、対象期間の元利金支払い
どの程度余裕あるかを示す指標です。

毎月の手取り給与が30万円で、食費等の必要な生活費を10万円とすれば
残り20万円で住宅ローンを支払います。毎月のローン支払いが
10万円の場合、DSCRは20万円÷10万円(ローン支払)=2が
DSCRになります。

DSCRは、数値が高いほど良く、例えば、DSCR基準値を、1.2以上
など一定値以上に設定しています。

この計算方法で、問題となるのが、『営業CF』計算時の
オペレーションコストの算出です。この算出は
契約書記載の計算方法の解釈で、差が出ることがあります。

オペレーションコストに消費税を含むか否かは
契約書のDSCR計算定義に記載していることが一般的で
税抜で計算すると記載するケースが多いと思います。

投資対象がオフィスビル等でSPCが課税事業者で支払った
消費税が満額還付されるようなケースでは、オペレーションコストは
消費税申告時に精算され、税抜で問題ありませんが、
投資対象がレジ物件で消費税が還付されないケースでは
オペレーションコストは、税込で計算することが正しいと
思いますが、計算方法の定義で、そこまで意識していない
案件も散見されます。

この他、オペレーションコストの範囲に振込手数料は含むか
また、年次計画記載のオペレーションコストより算出するなど
案件によって、その定義が異なります。

この点は、アセットマネジメント会社と十分打合せをしながら
計算書を作成しております。

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営業者口座ないSPCの営業者報酬の計上

SPC案件では、メイン口座(事業用口座)、リリース口座、営業者口座
など、役割に応じて、銀行口座を開設するケースが一般的です。

メイン口座は、賃貸収入(信託配当等)の受取り、借入金の
元利金支払いなど、SPC事業の中心となる資金の授受を
行います。

リリース口座は、AM報酬や、投資家への配当金支払など
最も劣後する支払いをメイン口座から資金振替を受けた後に
行います。

営業者口座は、①資本金の受入 ②メイン口座から営業者報酬(匿名組合契約に
記載されています。)の受取 ③法人税の支払
を行います。

このように、銀行口座を分けているSPCでは、資金の移動内容が
預金口座を見れば分かるので明確です。

なかには、上記のように複数の口座を持たずに1つの銀行口座で
進んでいるSPCもあります。

そのような場合 営業者報酬の精算による銀行口座間での
資金移動は行いません。匿名組合決算のために、営業者報酬の計上は
必要です。そのため、匿名組合部門営業者部門を設定し
営業者報酬相当営業者部門が匿名組合部門に未収計上し、匿名組合
部門
未払計上する 経理処理で対応します。

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契約書等への押印手続

SPC会計業務をしていると、契約書や作成書面への
押印作業は、定期的に発生します。弊事務所でも
SPCの印鑑をお預りしているためです。

今まで、多くの書類に押印をしてきました。
押印の種類について、整理しご説明したいと
思います。

押印の種類
① 署名欄への押印
② 割印・・・複数枚の契約書の綴じた部分への押印
③ 捨印・・・主に登記申請書類の場合、軽微な修正を
司法書士が出来るようにする押印

になります。①②は必須となりますが、③まで押印するケースは
少ないように思います。

レジ案件のSPCでは、年度末付近は、テナントの入れ替えも
多く、押印する頻度も多くなります。

シングルテナントのSPCの場合は、テナント入れ替えによる
押印は少ないので、リファイアンスの際には、押印の頻度が
上がりますが、押印する頻度は多くありません。

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取得価額の範囲

不動産ファイナンス案件の際、不動産の取得価額について、
論点になることがあります。
これについて、会計上、税務上の整理をしておきたいと思います。

税務では取得原価に組み入れなければならない項目を定めていて、
それ以外のものを組み入れても問題になることはありません。
取得価額に組み入れることで将来の減価償却費計所時点までに
費用処理が繰り延べられるからです。

税務では不動産の売買代金と仲介手数料、そして売買時に精算される
固定資産税が取得価額に含めるように定めていて、例えば、司法書士報酬や
登録免許税等を費用処理しても、取得価額に含めても問題になることはありません。

一方、会計では不動産を取得に要したものを、取得価額に含めるべきとし、
税務のようにものと明文化されたものはありません。
その点では、会計上の取得価額の範囲は、案件によって異なります。

一般的には、税務上の取得価額に含めるべきものは、取得価額に含めることは
必須として、司法書士関連費用、ローン手数料、弁護士費用、不動産取得に関する
アセットマネジメント費用は取得価額に含めるケースもあります。
それ以外に、これらの費用を長期前払費用として、例えばローン期間に応じて
償却するというケースもあります。
 
会計監査を受けるSPCの場合、会計監査担当会計士によって、取得価額の範囲が
問題となることもあります。
事前に監査担当会計士とは、擦り合わせをしておくことが大切と思います。

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棚卸資産か固定資産か

 不動産の流動化案件では、
 不動産を流動資産である棚卸資産とするのか、
 固定資産にするのかが論点になります。

 棚卸資産になるか固定資産になるかのポイントは、
 SPCが保有する不動産の出口戦略の考え方に影響を受けます。
 つまり、保有期間が数年程度の場合は、棚卸資産になりますが、
 5年程度の長期保有の場合は長期投資のため、固定資産に該当します。

 棚卸資産の場合、減価償却費を計上しませんが、
 固定資産の場合、減価償却費を計上します。
 証券化不動産は、将来売却することが見込まれています。
 この不動産の減価償却費を計上するか否かで受ける影響についてですが、
 減価償却費を計上しない棚卸資産は、
 将来売却時の簿価は当初から変動しないままで、
 減価償却費を計上する有形固定資産の簿価は
 償却額相当減額された低い簿価となり、
 売却益は固定資産計上の方が多くなります。
 しかし、保有期間全体を通じての減価償却費を加味した売買損益は同額になり、
 損益計上のタイミングがズレることになります。

 評価損の計上では、棚卸資産の方が計上の可能性が高くなります。
 仮に低価法を採用するSPCでは毎年取得する不動産鑑定評価額が簿価を下回れば、
 評価損を計上することになります。
 固定資産に計上している場合は、不動産鑑定評価額が簿価を下回っても、
 直ちに減損損失を計上することにはならず、
 減損の兆候など、一定の要件を満たした場合、損失計上となります。
 一般的には不動産鑑定評価額が簿価の50%以下になるなどの兆候がある
 などの要件を満たした場合に減損損失を計上します。

 

       棚卸資産固定資産
計上区分通常の保有期間経過後に売却が決まっている長期保有
減価償却費の計上なしあり
評価損計上の対象低価法評価損 強制評価損減損会計の適用

適格機関投資家等特例業務(QII特例)届出

不動産を信託受益権化したGK-TKスキームでは、
TKの募集に先立って、財務局に 適格機関投資家等特例業務の
届出をします。

特例業務の新規届出:財務省関東財務局 (mof.go.jp)

一般的には、この届出を会計事務所が担当するケースが
多く、弊事務所でも、この業務を担当しております。

届出先は、SPCの本店所在地を管轄する財務局となり
東京本店のSPCは、関東財務局、大阪本店のSPCは近畿財務局
となります。

この届出終了までのプロセスが、関東財務局と近畿財務局では
異なります。具体的には、関東財務局の場合、事前に書面等のチェックは
なく、SPCが取得した『GBIZ』のIDで電子申請することで
完了します。

ログイン (gbiz-id.go.jp)

一方、近畿財務局では担当者に、申請書類を添付書類である誓約書や
経歴等を添えて、メールで送信し、その後、ヒアリングシートという
質問項目をまとめたリストが送られ、それに回答をした上で
近畿財務局内でのチェック作業を経てからの申請となります。

そのため、近畿財務局への申請では、手続き開始から、申請
が完了するまで、2週間程度要します。

関東財務局では、QIIの申請も多く、個別のヒアリングシートを
作成し、回答を求めるようなことは求めていないようですが
近畿財務局では、案件が少ないためか、上記のような
手続きを経ています。

大阪市内本店のSPCでは、東京本店SPCと比べて、日数に
余裕をもって準備することが求められます。

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インボイス制度と不動産信託(賃料収入)

いよいよ 10月よりインボイス制度が開始します。
形の上では、消費税納付の適正化ということですが
従来 免税事業者であった者は、実質的に増税になる
ケースが多く反対する人も多いのが現状です。

実務的には、仕入控除をするには、インボイス登録を
受けた事業者から交付された『適格請求書』の入手が
必須となり、そのチェックも含めて、経理作業が増えることは
間違いありません。

SPC会計でも、一般的な事業会社と同じ対応が迫られます。
不動産信託を利用した、SPCの賃料収入と インボイス制度について
ご紹介します。

SPCが不動産信託を通じて、商業テナントから賃料収入を得る場合
テナントは賃料と合わせて、消費税を支払います。
仮に賃料が100万円で消費税10万円と合わせて、110万円を

不動産信託の場合、テナントは不動産の登記名義人である
信託銀行と締結することが一般的です。
信託銀行は、消費税を含めた賃料を受取り、信託決算での
信託配当を受益者(通常は、SPC)に支払い、賃料収入は
SPCに帰属します。(消費税法 14条

テナントから見て、賃貸人は信託銀行ですが、払った消費税は
受益者であるSPCに帰属するという形式になります。

信託銀行は形式的に賃貸人ですが、実質的にはSPCが賃貸人
ということで、インボイス制度開始後は、信託銀行はテナントに
実質的に消費税を受取るSPCの登録番号を、どのように
伝えるかという問題があります。

インボイス制度開始後は、信託銀行では、請求書に
受益者(SPC)の名称、住所、登録番号を併記した
『ハイブリッド型』の請求書をテナントに交付すると
しています。

テナントから見れば、入居している不動産の受益者が
請求書を見れば、分かるということになります。

インボイス制度の導入は、不動産信託実務にも大きな
影響を与えます。

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