11月 2008アーカイブ

マンション再販業者

今年に入って マンションデベロッパーの
破綻が相次いでいますが、最近では
マンション再販業者が、マンション業界で
幅をきかせているようです。

マンション再販業者とは、資金繰りに苦しい
マンションデベロッパーから、マンション一棟を
安い値段で購入して、個人等のエンドユーザーに
販売して、売買益を得る業者です。

その際、デベロッパーは、赤字覚悟の安値で
再販業者に売却します。再販業者は
通常知名度の低い会社が多く、エンドユーザー
には、一般的な市場価格より安い値段で
売却します。そのため、マンション価格の
値崩れを引き起こしているとして
マンション業界では、冷たい目で見られる
こともあるそうです。

再販業者が、幅をきかせるほど、マンション
在庫が膨らんでいるのでしょう。
このような状態は、しばらく続くかと
思います。
再販業者の中には、このような状態がいつまでも
続くことは良くないと考えて、おられる
ところもあるようです。

今は、マンションに限らず、不動産市況が
異常な状態なのでしょう。

コインパーキング業者が好調です

不動産鑑定の世界では、
更地の不動産が、いかようにも
利用することができるので
最有効使用として、最も高い
評価となります。

今のように、不動産開発が
建築市場の高騰や、金融機関の
融資姿勢では、全く資金を生まない
更地は、やっかいなものとなって
います。

不動産開発業者が、開発しようとして
購入した更地が、そのままに
放置されているケースが
多くなってきています。
そのため、コインパーキング業者が
引く手あまたのようです。

私どもの事務所にも、コイン
パーキング業者の方が
来られて、提案を受けたことがあります。
不動産開発がストップしても
他の業者から見れば、
ビジネスチャンスが生まれている
ことになっているのです。

今年度末までの見通し

不動産市況が、大荒れのため
今年度末(平成21年3月末)までは
キャッシュポジションを高めて
新たな案件には着手しないと
考えている不動産流動化
プレイヤーが多くいるようです。

確かに、今のような不安定な
状況では、何をするにも、ハードルが
高く、徒労に終わる可能性が
高いからでしょう。

とはいうものの、いつまでも
何もしなければ、兵糧攻めのように
なってしまい、力つきてしまいますので
力を蓄えながら、すごすことが
大切なのでしょう。

故 松下幸之助のダム理論でいう
備えをしている会社であれば
この難局を乗り越えることができるのでしょうが
何もしていなかった会社であれば
厳しい日々が続くことに
なるのでしょう。

一般社団法人の会計

今年の12月1日より有限責任中間法人は
中間法人法の廃止により、一般社団法人に
なります。
そのため必要な手続きは、下記URLを
ご参照ください。
http://www.yodoyabashisogo.com/2525
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji124.html 

変更に伴う手続きは、一度すれば
それで、終わりです。

会計基準は、公益認定を受ける一般社団法人は
公益法人会計基準が適用されますが、
公益認定を受けないのであれば、
公益法人会計基準は適用されませんので、
従来どおりの経理方法で大丈夫です。
(公益法人会計基準の運用指針2(1)~(4)の
いずれにも該当しない一般社団法人)

通常、ストラクチャーで利用する
一般社団法人は、公益認定を受けませんので
公益法人会計基準に
ついては、考慮する必要はないと思います。

公益法人家計基準は、下記URLをご参照
下さい。
https://www.koeki-info.go.jp/pictis_portal/common/index.do?contentsKind=110&gyouseiNo=00&contentsNo=00203&syousaiUp=1&procNo=contentsdisp&renNo=1&contentsType=02&houjinSerNo=&oshiraseNo=&bunNo=1120009259&meiNo=1120007669&seiriNo=undefined&edaNo=undefined&iinkaiNo=undefined&topFlg=0
(公益法人会計基準)

https://www.koeki-info.go.jp/pictis_portal/common/index.do?contentsKind=110&gyouseiNo=00&contentsNo=00203&syousaiUp=1&procNo=contentsdisp&renNo=1&contentsType=02&houjinSerNo=&oshiraseNo=&bunNo=1120009261&meiNo=1120007673&seiriNo=undefined&edaNo=undefined&iinkaiNo=undefined&topFlg=0(公益法人会計基準の運用指針)

破綻企業の事後処理

今年に入って、不動産関連企業の
破綻が、相次いでいることは、
ご存知のとおりです。
破綻企業が多くなると、従来から
保有していた不動産の処分等の
事後処理のボリュームも多くなります。
今年に入ってから、「私は、今
破綻した●●会社の不動産処理の
仕事をしています。」とおっしゃって
私どもの事務所に、訪問される方が
いくつかいらっしゃいました。

不動産会社が破綻した場合、
保有している不動産は、債権者への
配当のため、売却される可能性が高く
なります。
この場合の価格は、通常の価格より
早期売却を進めるため、低く
なることが一般的です。
破綻企業が保有していた不動産という
ことで、イメージの低下も
その要因になるのかもしれません。

不動産鑑定の実務において、
競売にかかる不動産の評価において
数十パーセント低く評価することに
なっています。

このような状況が、しばらく
続くかもしれません。

不動産の特性とCRE戦略

不動産鑑定士の試験、実務修習を
通じて、不動産というものは
いろいろなファクターから成り立って
いるものだと感じました。

不動産については、容積率、建蔽率
建築制限等の行政的要因と、
取引にあたって、重要事項説明や
手付金等の制限等の私法上の制限
評価においては、取引相場や
金利市場、金融市場の動向の影響を
大きく受ける。

土地については、土壌汚染リスク
建物については、有害物質リスク等の
リスク要因を加味しなければなりません。

企業は、このような様々な要因を抱えた
不動産を保有又は利用しつつ事業活動を
行っていかなねればなりません。
大きな企業になれば、保有する不動産の
数も多くなるので、それを最適に
組み合わせていくことも必要となってきます。

一方で、投資等不動産の時価評価開始時期が
迫ってきており、その対応も必要と
なってきています。
企業のCRE戦略では、保有する不動産の
情報をリストアップし、その情報を適時に
更新して、企業経営にフィットするように
取得、売却、利用をしていくことが
必要になります。

サブプライムローンの影響

日本の不動産関連事業を行っている
会社は、今年の決算は、減収・減益と
なるところが、ほとんどだと思います。
決算にあたって、今年度の概要について
説明文が入りますが、そこには、ほとんどの
会社がサブプライムローンの(直接・間接)
影響により、減収・減益となったとの
記述があります。

減収・減益の説明として、サブプライムローン
問題をあげることは、説明者としては
都合の良いことかもしれません。

なぜなら
 ヽ姐颪僚侏荵?任△蝓会社の責任ではなく
 社会・経済一般的な要因で減収・減益となった
 と説明できる。

◆.泪好灰澆任癲▲汽屮廛薀ぅ爛蹇璽鵑箸い
 言葉が、浸透しており、説明を受けた側も
 理解しやすい。

などがその要因かもしれません。
実際のところ、サブプライムローン問題
以外に理由もあるかと思いますが、
その点については、少なくとも不動産関連会社は
把握しておくことが必要だと思います。
なぜなら、サブプライムローン問題は
いつかは、消えてなくなり、ビジネスも
新しい風の吹く方向に向かっていく必要があり
それに、乗り遅れるといけないからです。

いよいよ中間法人法廃止です

以前のブログでもご案内しましたが
来月1日より、中間法人法は廃止され
一般社団法人及び一般財団法人に関する
法律が施行されます。

これに先立って、法務局より、案内の
文書が、私どもの事務所に届きました。

来月1日から新法が施行されるからと
言って、今月末までに定款変更や
変更登記をしなければならないもの
ではありません。
12月1日以降に、最初に終了する事業年度
末の定時社員総会の終了までに
定款変更を行い、定款変更から
2週間以内に登記申請をすれば
良いこととなっています。

具体的には、仮に12月31日決算の
中間法人であれば、通常翌年3月末までに
定時社員総会を開催し
その2週間後までに登記申請をすれば
良いこととなります。

また、従来の中間法人の登記事項として
基金に関する事項がありましたが、
12月1日以降の一般社団法人制度では
基金に関しては、登記事項ではなくなり
従来の有限責任中間法人にある
基金に関する登記事項は、法務局側にて
職権にて、抹消されます。

参考URLは、下記のとおりです。

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji124.html

マンション開発の状況

今年に入って、マンション開発
業者の破綻が、続いています。
私の通勤途中に、高架橋を走る電車の中から
マンション開発がストップしている
のだろうと思える土地も、散見
されるようになりました。

その一例は、駅から数分程度の好立地
条件ですが、敷地が広大で、恐らく、
数百部屋のマンションが
建つ大規模な開発案件になりそうでした。
周りにフェンスを建てて、いよいよ
工事が始まると思っていたところ
なかなか工事が始まらず、
今では、雑草が生い茂るように
なっています。

駅には、かつてはマンション広告
の看板がありましたが、今はもう
なくなっています。
今は、開発しても売却が困難だから
一旦工事を中止したのか、開発業者が
破綻したため、中止したのか
詳細は、分かりませんが、当初の
計画からは、異なることになっている
ことは間違いありません。

このような案件は、他にも増えてきている
と思いますが、マンション開発が
難しくなっていることが
目で見て感じるようになってきています。

SPC 税務調査

今月はじめに、税務署から
私どもの事務所で管理している
SPCについて、税務調査を
受けました。

SPCの税務調査で言えば、
案件立ち上げ直後に、消費税の
還付を受ける際、その金額が
多額になれば、契約書等を含めて
調査を受けることが多くありますが
今回、うちの事務所が受けた税務調査は
消費税還付に関するものではなく
スキームの概要(プレイヤー、投資
対象物件、仕組み)の調査であったという
印象を受けました。

調査の約1週間前に、税務署から
電話があり、調査が始まりました。
調査に当たって、概要を調査官に
説明するために、各案件毎の
スキーム図や投資対象物件が
わかるような資料を作成して
おいたところ、調査官からは
作業がはかどったとのコメントを
いただきました。

スキームの概要を調査官に
説明して感じたことは、
ストラクチャーズドファイナンスは
専門用語が多く、普段、私どもが
関係者間で、使っている言葉が
初めて聞く人からすれば、聞きなれない
言葉ばかりであるということと
ストラクチャーものは、法律の制限
金融商品取引法、不動産特定共同事業法
宅建業法、破産法等の法律の規制が
様々な局面で、出て来ていると
でしょうか。

当初、4日間の調査とのことでしたが
準備した資料で、調査対象の
大部分をカバーできたのでしょうか
1日間で調査が、終了しました。

現時点のことになりますが、
私どもの事務所で事務管理を
しているSPCについて、今回の税務調査
に間して、税務処理について
指摘された点が、ないことも
本ブログを通じて、関係者に
ご報告いたします。