2月 2022アーカイブ

匿名組合契約での損益分配の端数の取扱い

担当しておりますSPCでは
四半期毎に損益分配をする契約となっております。

損益分配とは事業により
生じた利益または損失を
出資者である匿名組合員に分配することです。

各出資者に分配される金額は
出資金額割合によって案分しますが
その計算時に、1円未満の端数が出ます。

その端数の扱いは匿名組合契約で決定します。

担当する案件では
1円未満の端数は
切り捨てると定めております。

すると各出資者に分配する
損益分配の合計額と損益分配金額に
全体端数分の差異が出ます。

その端数差異は契約では
出資額上位者に分配すると定めております。

このように損益分配時における
端数の取り扱い方は
匿名組合契約に基づき
取り扱いが異なりますので
各案件に応じて契約書を十分に読み込むことが大切です。

❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑
 大阪市中央区高麗橋4-3-7 北ビル7階
税理士法人 淀屋橋総合会計
 http://www.yodoyabashisogo.com
❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑

電気供給事業SPCの為替差益

私どもでは、太陽光やバイオマス等を
利用した電気供給事業を手掛けるSPCが
多くございます。

電気供給事業では、発電所が完成し
売電が始まると、売電の収入金額に応じて
事業税の「収入割」が発生します。

担当させていただいているSPCで、発電所の
製造段階で、海外より部品を輸入した関係で
ドルでの外貨預金残高があるSPCがございます。

決算書は、すべて円で表記しなければならないので
決算毎にその時の為替レートでドルから円に換算
しておりますが、今期の決算時に少額の為替差益
が発生しました。

為替差益は営業外収益となりますが
「収入割」の課税標準となる収入になるのか
念のため、管轄の都道府県税事務所に確認しました。

あまり前例がないそうで、回答に時間を要しましたが
「控除できると明記はされていないが、為替差益の
ように、実際にはキャッシュが動いているものでは
ない評価額によるものは、収入から控除してよい」
との回答でした。

但し、都道府県民税の申告の際に提出する
第六号様式別表六「収入金額に関する計算書」の
収入金額の総額と控除される金額の両方に記載が
必要との事でした。

外貨預金のあるSPCはあまりないかと思いますが
参考にしていただければと思います。

❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑
 大阪市中央区高麗橋4-3-7 北ビル7階
 税理士法人 淀屋橋総合会計
 http://www.yodoyabashisogo.com
❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑❑

インボイス制度・導入スケジュール

インボイス制度の導入開始は、2023年10月で、しばらく日数があります。
そのため、随分先のことと思いがちですが、経理作業の事務的対応のためには、
一定の準備が必要です。

   年  月 主な内容
2021年(令和3年)10月登録申請受付開始
2023年(令和5年)3月インボイス開始(2023年10月)に、登録事業者となる登録期限
2023年(令和5年)10月インボイス制度開始

 

登録申請は任意で、2023年10月から、適格請求書でなければ、
全額仕入控除出来ない訳ではありません。

登録申請しない事業者が発行する『適格でない請求書』でも経過措置として、
一定期間仕入控除することが可能です。一定の猶予期間の間に検討を重ねて、
インボイス登録申請を判断することも一考です。

【適格でない請求書での仕入控除額(経過措置)】

   期  間 仕入控除出来る割合
~2023年9月100%(現行)
2023年10月~2026年9月80%
2026年10月~2029年9月50%