建物による賃料の違い
不動産流動化での不動産評価は
収益価格が中心となることは
ご存知のとおりです。
その時のベースとなる賃料ですが
建物の種類によって、傾向がことなります。
住居系の不動産(通常、レジデンシャルといいます)の
賃料は、新築時が最高で、その後、
下落傾向に入ります。そして、一定のレンジまで
下落すれば、概ね横ばいで推移します。
そういった意味では、レジデンシャルの不動産の
賃料予想は、比較的容易なのでしょう。
一方で、オフィスビルの賃料は
世の中の景気動向によって、大きく左右されます。
同じビルでも、今と5年まででは
今の方が賃料水準が高くなっていることが
一般的です。
つまり、5年前より、今は、景気見通しが
良いということなのでしょう。
もう少し、深く考えれば、レジデンシャルの
需要者である個人は、人口が変動なければ
需要量は変わらないこととなります。
一方で、オフィスビルの需要は、景気動向が
良くなれば、需要も伸びるが、景気が悪くなれば
需要が減るということなのでしょう。
そういった意味では、レジデンシャルよりオフィスビルの
方が、将来賃料の予想は難しいでしょうから
収益価格の算定も難しく、前提条件によって
収益価格に、大きな開きがでることでしょう。