建物に含み益

建物に含み益

最近では、建築コストが上昇して
建物を建てる採算ベースが厳しくなって
きています。
この要因は、鉄等の材料費、また
石油価格上昇による材料を運搬する費用の
高騰、関西地区では、堺や尼崎での大規模
プロジェクトによる工員の需要が、旺盛で
工員の単価が、高くなってきていることが
要因です。

このため、数年前では10億円でできた工事が
今では、例えば、15億円要することも
あるそうです。
この結果、数年前に竣工した建物を評価した
場合、建物に含み益が生ずることが
あります。
(不動産鑑定での建物評価は、建物の
 建築時の建築コストをベースとは
 せず、評価時点の建築コストをベース
 とするからです。
通常、土地に含み益が発生することは、
理解できますが、減価償却する建物は
竣工時の、まっさらの状態が、最も
価値があり、その後は、老朽化等により
価値が下がっていくという理解が一般的です。

しかし、最近の経済環境では、建物に
含み益が生じるという不思議な現象が
おこっております。

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