不動産鑑定士制度の特徴

不動産鑑定士制度の特徴

不動産鑑定士の修了考査が
終わりました。
不動産鑑定士制度と他の士業との
違いについて、触れてみたいと
思います。

私が、不動産鑑定士試験の行政法規を
勉強して驚いたことは、不動産鑑定
業者は、株式会社でもOKであることです。
業者登録の手続きは、宅建免許と
かなり似ています。
これが、不動産鑑定士と他の国家資格とは
決定的に異なる点です。

士業で、法人が業務を受けるのであれば
会計士なら監査法人、
税理士なら税理士法人
弁護士なら弁護士法人
行政書士なら行政書士法人
など、それぞれの資格に応じた法人が
用意されています。
これが、国家資格保有者と
一般事業会社との違いであり
客観的に見て、独立性を確保して
いるものです。

しかし、不動産鑑定士は
株式会社でも業務ができるので
例えば、上場会社(主に、信託銀行
不動産会社)の中に
鑑定部門を持っているところも
あります。
ところが、鑑定報酬は
上場会社の収益レベルから見れば
決して高いものではなく
信託銀行や不動産会社は
鑑定部門ももっているという
アピールのため、鑑定部門を
構えていることもあろうかと
思います。

本来なら鑑定士の独立性を前面に
出すのであれば、株式会社ではなく
不動産鑑定法人のようなもので
なければ、法人として業務が
できないような法整備も
必要であるかと思います。

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