かんぽの宿の不動産鑑定

かんぽの宿の不動産鑑定

かんぽの宿の不動産鑑定が
固定資産税評価の7分の1との
報道があります。
通常、固定資産税評価額は
土地の場合、正常な地価とされる
公示価格の70%程度としており
固定資産税の7分の1の評価は
きわめて低いものと想像できます。

なぜこのような低い鑑定評価額が
算出されたかと言えば、
報道によれば、かんぽの宿の
収益をベースとして、鑑定評価額を
算出したとのことです。
もう少し、突っ込んで解説しますと
非効率な経営をしていたであろう
かんぽの宿の収益をベースとして
鑑定評価額を算出したため
一般的な市場価格より
極めて低い鑑定評価額が、算出された
ということと思われます。

本来の鑑定評価の作業に
おいて、収益から評価額を算出する場合
標準的な経営を想定して、その収益から
評価額を算出することとなります。
この標準的な経営とは、どのような
ものかは、実務的には非常に
難しいものですが、1人あたり
人件費を1000万円程度支給していたような
かんぽの宿の場合、適正な人件費レベルに
置き換える必要があったでしょう。

今回の鑑定評価書は、いろいろな
意味で注目されることは間違いありません。
今回の事件で、あまりなじみのない不動産鑑定
という言葉が、みなさんに触れる機会を
得ました。

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