公認会計士という生き物

公認会計士という生き物

最近の不動産関係会社の
破綻により、不動産関係の
会社に対して、会計監査を
担当する会計士は、厳しい態度で
望んでいるケースが多くなっていると
思います。

昨年の監査法人のドラマでもありました
ように「監査の厳格化」を
肌身を持って、感じられている方も
多いかと思います。

そこで、公認会計士という人種について
ついて、少し解説したいと思います。
通常、公認会計士の資格を取得するには
勉強を始めてから5年程度要します。
最近では、試験制度が改正されて
2~3年程度で取得できるように
なりましたが、今、第一線で、活躍
されている会計士は5年程度の月日を
要しているものと思います。

会計監査とは、成功することが当たり前で
失敗することは、許されない仕事という側面が
あります。
具体的には、会計士が、
適正と意見表明した監査証明を発行して
その会社が、その後も順調に運営して
いくのが当たり前と見られ、
反対に適正と監査証明を出しても
その直後に、会社が破たんすると
キチンと監査をしていたかと問われ、
もし粉飾決算でもあろうものなら
厳しい批判を受け、場合によっては
資格停止処分を受けることとなります。

このように、会計士は今まで自分が
築きあげてきたものを、1つの監査証明で
全て失うことを、非常に嫌います。
つまり、10の成功を得るよりも
1つの失敗を恐れる生き物なのです。

通常の事業会社の場合、2つ失敗しても
3つ成功すれば、良いとか
10の失敗をしても、1つの大成功が
あれば、それでカバー出来るという
感覚があると思いますが、その感覚は
会計士には、あてはまらないものと
理解していただければと、思います。

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