GC注記

最近の不況や多数の倒産が
発生したこともあり、GC注記
(継続企業として、疑義がある旨の注記)を
した企業が多数出てきました。

この注記は、企業が行うのですが
実質的には、その会社の監査法人が
注記をしなさいと指示を出して
注記を行っています。

GC注記をすれば、ほぼ間違いなく
株価は下落し、企業の株式価値は
低下します。
ただ、GC注記をした企業がその後3年程度で
どれほど、破綻しているかは調べたことは
ありませんが、大多数が破綻していないと
思います。
通常、GC注記をすれば、投資家等は
この会社は倒産するのではないかと
考えますが、実際のところ、倒産する
企業の割合は、さほど高くはありません。

GC注記は、過度な危険信号を
発しているという側面があると思います。

そのためか、金融庁の企業会計審議会は
GC注記に関する基準を緩和する方向での
検討を始めました。

http://www.fsa.go.jp/news/20/sonota/20090326-3.html

このように、過度にGC注記がされる背景には
会計士の気質にも関係があると思います。
以前にも、お伝えした記憶がありますが
会計監査を担当する会計士にとって
会計監査には、失敗はあっても成功は
ないものです。監査証明を発行して
その後、何も発生しないことが、当たり前の
ことで、後に粉飾決算が判明し、その企業が
破綻等すれば、その責任を追及されることを
嫌います。
そのような失敗を恐れる気質から、GC注記の
要件の一つでも該当すれば、GC注記をするように
促す傾向があります。
そのため、GC注記を乱発して、投資家や
金融機関へ危機意識を必要以上に植えつける
傾向がありました。

基準の緩和により、GC注記が適切に
行われるようになってほしいと思います。

監査を担当する会計士は、

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