国際会計基準導入がSPCに与える影響(1)

国際会計基準導入がSPCに与える影響(1)

将来、日本の会計基準が
国際会計基準に、置き換わる
可能性が、非常に高くなって
来ています。
その場合、会計基準が、根底から
変わることになりますが
SPC側の会計処理に
限定して、ここでは
取り上げたいと思います。

まず、SPC連結に関する
テーマです。
現行の日本の会計基準では
SPCを連結から除外しても
良いという規則があります。
財務諸表等規則 第8条7項
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S38/S38F03401000059.html

しかし、国際会計基準では
このような規定はなく、原則として
SPCはエクイティ出資者等の
連結子会社となります。

実務的には、SPCは
どこかの連結子会社になっている
ケースは多くあると思います。

連結子会社になると、次に
やっかいな問題が発生します。
それは、親会社と子会社の
連結決算日を、原則として
揃えなければならないという
規則です。
一部では、経理作業の
分散化のためSPCの決算日と
親会社の決算日を、ずらしている
ことがありますが、これが
原則としては、認められなくなります。
連結子会社の決算日を、親会社と
ずらす場合、その理由を開示
しなければなりませんが
そこに、経理作業を分散させるため
では、理由として通らないと
国際会計基準では、定めています。

これについては、もし
従来、SPCの決算日をずらしていた
会社が決算日を変更するように
なれば、大変な作業を要しますし
決算作業が、決算日後に集中する
ことは避けられないため
大きなインパクトが
あると思います。

これについて、親会社の経理担当者は
監査法人の方たちと、早い段階から
話題に挙げておくべきこと
でしょう。

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