IFRS(国際会計基準)導入後のSPC会計(1)

IFRS(国際会計基準)導入後のSPC会計(1)

2015年にもIFRS導入が見込まれています。
それに伴い、上場会社と同じ会計処理を
求められるSPCの場合、IFRSに従って
会計処理をしなければなりません。
 
SPCには、賃貸用オフィスやマンション
商業施設を保有しているケースが
多くあります。
つまり、賃貸物件の貸し手になることが
よくあります。IFRS導入により、賃貸物件の
貸し手には、IFRS基準によりリース会計を
適用することになります。
 
このリース会計は、今までの日本基準の
リース会計とは、随分おもむきがことなる
ものです。
今日は、その触り程度について、触れてみたいと
思います。
 
IFRSでは、リース資産の貸し手は
履行義務アプローチか認識中止アプローチの
いずれかの方法で会計処理をします。
 
かいつまんで説明いたしますと
履行義務アプローチでは、リース資産の貸し手は
リース資産を資産計上し(現行の日本の会計
処理と同じものです。)、
その上、リース料受取債権(の現在価値)を資産計上して
、貸し手はリース資産を貸し続けなければならない
債務を負うことから、リース負債を負債として
計上することとなります。
 
つまり、リース資産の貸し手は、物理的な
リース資産を保有するとともに、リース契約に
基づき、リース料を受け取る債権とリース資産を
提供する債務を負うということを認識することと
なります。この後段のリース債権及びリース負債の
計上は、今までにない概念になります。
 
一方の認識中止アプローチは、履行義務アプローチの
リース債権の資産計上とリース負債の負債計上は
同様ですが、リース資産については、リース契約の
成立により、借り手に経済的価値が移転したとして
残存価値を除いた額を、リース資産の簿価から控除して
売上原価に計上し、残存価値相当分だけを
簿価に残す会計処理をします。
 
つまり、リース契約成立により、あたかもリース資産を
借り手に売却したような会計処理をします。
 
このように、リース料受取債権の現在価値の算出や
リース資産の残存価値の見積等、将来見通しに
より今の会計処理に反映しようとするところは
現行の日本基準には、ない会計処理です。
現在価値の算出では、割引率をどうするか
残存価値の算出では、その金額をいくらにするか
など、一定の前提条件を設定する機会が多くなり
会計処理が、複雑になることは、避けられないと
思います。
 
また、税務会計との関係は、どのようになるかなど
実務的には、問題点は、多くあります。
この点については、税務会計とIFRSとは
別々に処理をすることになろうかと思います。
であれば、実務的な負担増も避けられません。
コメントは受け付けていません。