不動産鑑定士 無料相談

不動産鑑定士 無料相談

今月、不動産鑑定士協会主催の
一般の方向、不動産無料相談会
というものがありました。
 
ちなみに、この相談会は、1ヶ月に
1回程度の頻度で、開催されています。
 
ここに来られる方は、個人の方が中心で
様々な相談が持ちかけられます。
 
そこでの相談例としては
戦後間もない時から、借家に住んでいるが
最近、大家から家賃値上げを要請されたそうです。
でも、近隣の家賃相場から見れば、明らかに
高い水準です。
ただ、新築住居の家賃と比べると
低い水準だそうです。
 
相談を受けた私としては、『家賃値上げに
応じる必要はありません。』と答えました。
 
不動産鑑定用語を使ってこの事例を
解説しますと、家賃には、大きく
二種類の家賃があり、
① 新規賃料 と
② 継続賃料 があります。
 
新規賃料の場合、対象物件に応じた
近隣の賃料相場の賃料で決定します。
 
一方、継続賃料の場合、当初契約した
賃料水準が、その後も、引っ張って
賃料が決まります。
 
この方の事例では、戦後間もない時に
契約した賃料水準が、今も引っ張られるのです。
ですから、低い賃料水準で、問題ない
のです。
 
このように古くから契約している賃料水準は
低くなることは、よくあることです。
 
ただ、一般的に、継続賃料や新規賃料という
言葉は、一般的ではないですし、個人の
方は、このようなことは知らないことが
多いのです。
 
賃料値上げについて、上記のような説明をして
安心して、帰られました。
私たちは、専門家のため、いろいろな知識が
ありますが、個人の方で、特に年配の方は
相手から、無茶なことを言われても、その
まま受け止めてしまうこともあるのだと感じました。
 
不動産鑑定の知識が役立って良かったと
感じた瞬間でした。
 
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