7月 2007アーカイブ

投資銀行業務

投資銀行という言葉を最近よく耳にする。
今から7~8年ほど前に、ゴールドマンサックス証券の
方が、一般の人に自社を説明する際に、
当社は、会社名に「証券」とありますが、日本でいう
証券会社とは、異なる会社で、「投資銀行」というもの
ですと説明されたことを覚えている。
一般の人には、あまりなじみのない言葉で
理解された人は少なかったのではないかと思った。

われわれが一般にいう銀行とは、一般の人々から
預金という元本保証というかたちで資金を調達し
それをもって、貸付けることを業務としている会社と
理解する。その場合、貸付先には、担保提供を求め
また、その評価に掛け目という一定の率をかけて
貸し倒れることがないようにする。

つまり、リスクの高いところには、貸付をしない、
もしするとしても、担保を取って、貸倒が発生しない
ような融資形態を取る。

ところが、そんなリスクのないような融資形態では
融資できる対象は限られてくるし、そのリターンも
多くはとれないのである。
一方で、投資銀行業務とは、例えば
プロジェクトファイナンスや、ノンリコースローンと
いった融資形態の場合、リスクは高くなるが
多くのリターンを求めることができる。
これは、収益性の高いビジネスであるため、最近の
大手銀行は、投資銀行業務に注力するように
なった。
当然にリスクが高い融資の場合、リスク判定には
ノウハウが必要であり、リスクを低減するために
様々な手法を用いることとなる。
その手法の1つが、SPCを用いた資金調達である。