SPC利用が増えた理由(1)

SPC利用が増えた理由(1)

SPCを利用した資金調達を、ストラクチャーズドファイナンスといい
銀行のローンで言えば、ノンリコースローンというローンを利用する。
ノンリコースローンを理解するには、コーポレートローンと比較すれば
分かりやすい。

ノンリースローンとは、ノンリコース つまり「借手の全資産にまで遡及しない」
専門的な言葉で言えば、責任財産限定特約がついているローンである。
貸手からすれば、責任財産の価値を評価して、ローンを提供するものである。

一方で、コーポレートローンは、借手の全財産にまで遡及できるローンであり、
借手の信用力をよりどころととするローンである。

ノンリコースローンを実行するには、担保となる資産だけを切り出す必要がある。
そのため、SPC(特別目的会社)を利用して、資産だけを切り出し、貸手はSPCに
対してノンリコースローンを実行している。

ノンリコースローンのメリットは、例えば、信用力の低い会社が
優良な資産を保有している場合、会社の信用力から切り離して資金調達が
できることである。最近数年では、不動産市場が好調なこともあり
不動産開発において、この手法による資金調達が多く実行された。

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