不動産の金融商品化とCRE戦略
不動産のストラクチャーの
仕事をしていると、不動産が金融商品化
していることは、肌で感じています。
不動産の金融商品化されたことで
変わったこととは、不動産の価格が
上昇してきたときに、
『最近 不動産価格が上がってきた。』と
いうのではなく、
『最近、キャップレート(利回り)が下がってきた。』と
いうことなりました。
(利回りとは、収益÷価格であり、価格が上昇すれば、利回りが下がります。)
不動産の利回りは、金融市場での、金利水準や
リスクプレミアムと密接に関係があり、
不動産価格が、金融市場や情勢に大きく影響する
ことが、不動産の金融商品化と言われる所以なのでしょう。
前段が、長くなりましたが、この不動産の金融商品化
という事実について、不動産ファンド関係者は
十分理解されております。
一般の事業会社も、このトレンドを不動産保有や
利用について、活かすことが大切だと感じています。
先述のとおり、最近の不動産については
エリア毎に、概ねの利回りが決まってきています。
ですから、不動産を保有する会社については
その不動産が、近隣の利回り水準の収益を
あげているか、検証することが必要ではないでしょうか?
不動産活用のメルクマールとして、
市場利回りと、企業が上げる利回りとの
関係を見てみることも、大切だと感じています。
利回りを算定するには、その不動産の時価と
収益を把握する必要がありますが、その方法に
ついては、次回以降にご説明したいと思います。