路線価と実勢価格
先日、平成20年の路線価が公表されました。
新聞記事等によれば、都心部の上昇幅が
縮小されたようです。
路線価の基準日は、平成20年1月1日
ということから、昨年1月1日から今年の1月1日に
かけて、都心部では、地価の上昇があったという
ことです。
最近では、地価の下落が始まっているという
認識が広まりつつありますが、都心部で
地価上昇があったというのは、違和感が
あるかもしれませんが、路線価は、あくまで
今年の1月1日時点の評価というところに
要因がありそうです。
また、路線価などの公的評価の性質として
実勢価格から遅行して変動するところが
あることも、違和感の要因のひとつかもしれません。
一般に路線価は、対象地の標準的な地価である
公示価格の80%
となるように計算されています。
ただ、公示価格と実勢価格とは、乖離している
ことが、通常であり、路線価と実勢価格とは
直接結びつけるものはありません。
なお、路線価は、都心部を中心に
網羅的に価格を算出していることから
ある土地と他の土地との価格差を、検討する際に
参考になると思います。
今年度に入って、不動産に対する金融機関の
姿勢や需給動向から来年に、公表される
路線価は、今年のようには、ならないものと
予想されます。