企業価値評価と不動産鑑定評価

企業価値評価と不動産鑑定評価

不動産鑑定において
鑑定評価額を決定する際には、
その不動産の典型的需要者を想定し
その需要者が、何をメルクマールとして
価格を決定するかを検討して
鑑定評価額を決定します。

例えば、戸建住宅であれば
取引相場価格が、メルクマールに
なるであろから、取引事例より
求めた価格(比準価格といいます)を
重視して、鑑定評価額を決定し

賃貸用マンションであれば
賃貸収益がメルクマールに
なるであろうから、DCF法価格や
収益還元価格から求めた価格
(収益価格といいます)を重視
して、鑑定評価額を決定します。

ところで、M&Aの際に、企業価値評価を
行いますが、企業が保有する
不動産を評価するときに
鑑定評価額を利用することも
あろうかと思います。

M&A対象企業の不動産の典型的
需要者と、実際のM&Aを仕掛ける
企業の不動産の利用目的が
異なることもあります。

また、M&Aによるシナジー効果
を鑑定評価に織り込むことは
困難だと思います。
そのため、M&Aでの企業価値評価において
不動産鑑定評価額をそのまま
利用できないことも
あります。

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