不動産取引とM&A

不動産取引とM&A

不動産をSPCを利用して、投資するスキームは
ここ10年程度で、拡大し、定着してきました。
最近の不動産市況の低調さからSPC利用も
減ってきていますが、今後もある程度は
利用されると思います。SPCには、倒産隔離という
他ではできない機能があり、これは資金調達の
上で、必要不可欠となることが、今後も
生まれるようでしょうから。
 
ところで、不動産取引で、M&Aを利用するケースが
増えてきています。
具体的には、A社が保有している不動産をB社に
売却すれば、B社は不動産取得税等の税負担が
生まれます。
それを回避するため、A社が会社分割をして不動産のみを
取り出し、(これを、A’社とします。)、B社がA’社を
子会社化するか、合併することで、不動産取得税
負担を回避します。
 
つまり、不動産取引を、会社分割や、合併等を
利用して、組織取引に変えることで、流通コストを
抑えるという方法です。
会社法の改正で、柔軟な対応が可能となったため
今後もM&Aを利用した不動産取引も増えると
思います。
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