SPC案件での不動産の取得価格

SPC案件で、案件租税時には、様々な費用が発生します。
会計士費用、弁護士費用、司法書士費用、ローン手数料
不動産鑑定費用、ER(エンジニアリングレポート)費用
不動産調査費用、仲介手数料など様々です。

これらの費用について、不動産の取得価格に含めるかは
1つの論点です。

税務上は、不動産の売買代金と仲介手数料、固都税の精算が
あれば、その精算代金は、取得価格に含むことを求めております。

実務上は、比較的大きな金額になるローン手数料や、弁護士費用を
不動産の取得原価に含めるか、長期前払費用等で、繰延処理
するケースが多くあります。

特に、複数の投資家が存在する案件では、配当を多くするため
取得原価を税務上のものより広く集計し、費用化するタイミングを
建物の耐用年数等に伸ばすケースも多くあります。

SPCが会計監査を受けているケースでは、この不動産の取得価額が
論点になるケースもあり、取得価格の範囲については、会計監査を
担当する会計士と、相談の上、進めることが、望ましいと思います。

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税理士法人 淀屋橋総合会計
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バイオマス発電SPCでの木材チップ在庫

担当している案件の一つに
バイオマス発電SPC案件があります。

このSPCは資本金が5億円以上あり、
会計監査を受けることが、会社法により求められています。

そのため、精緻な会計処理が求められます。
例えば、経過勘定は、全ての費用や収益について、
適用しなければなりませんし、
有形固定資産が減損していないかなど、
税務会計では省略出来ることも、検討しなければなりません。

他に、決算ごとに事業報告書を作成して、
会計監査人のチェックを受けなければなりません。

バイオマス発電案件の特徴のひとつとして
期末に、木材チップの在庫が残るということがあります。

この木材チップにも工程による段階があり、
チップの材料となる木材から、
製造工程中の仕掛品、
ボイラーに投入前の木材チップ製品があり
それぞれの棚卸額を算定しなければなりません。

バイオマス発電の木材置き場の広さは
広大で、これらの棚卸作業も労力を要します。

太陽光発電所では、在庫はありませんが、
木材チップを利用するバイオマス発電SPCでは、
独特の決算作業が必要となります。

第2種金融商品取引業者のモニタリングと会計監査

最近受注した案件で
匿名組合出資の募集を
行う案件がありました。

SPCが匿名組合出資を
募集する時、第2種金融商品
取引業者に、募集行為を
委託することが、金融商品
取引法より求められています。

更に、第2種金融商品取引業者の
自主ルールで、募集後の
SPCでの運用状況を、モニタリング
するという業務もあります。

ただし、このモニタリング業務は
SPCが会計監査を受けている場合
代替することが出来ます。

第2種金融商品取引業者に
支払うモニタリング報酬と
会計監査報酬とを比べて
もし、会計監査の報酬が
合理的であれば、会計監査を
代替することも検討すべきでしょう。

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