交際費の消費税

交際費の消費税

JUGEMテーマ:会計・経理・財務

 

今回は、税抜経理をしている場合に

間違えやすい交際費の消費税の扱いについてお話します。

 

何度かご説明していますが、消費税の申告納税額の計算方法をざっくり説明すると

 

〈課税売上に係る消費税〉―〈課税仕入に係る消費税〉x〈課税売上割合〉

 

となります。

 

課税売上割合が低い場合等、仕入時に支払った仮払消費税全額控除できなかった場合は、

その消費税差損を「控除対象外消費税」としてその期の損金に算入することができます。

 

たとえば、課税仕入に係る仮払消費税が100万円で課税売上割合が40%の場合、

40万円は消費税の計算時に控除することができますが、

60万円は「控除対象外消費税」として法人税の計算時に損金にします。

 

 

ただし、これには例外があります。

一つは、固定資産の購入にかかる消費税が高額の場合。

このことは、以前ご説明した通りです。

2018年4月16日の記事をご覧ください。)

 

もう一つの例外は、交際費の消費税です。

交際費に係る消費税の内控除対象外消費税は交際費の額に含めなくてはなりません。

 

先程の例で、交際費の支出が税抜800万円だった場合、

それに係る消費税は、8%の640,000円ですが、

課税売上割合が40%なので、

消費税640,000円のうち60%の384,000円は控除対象外となります。

その金額は、交際費にプラスしなくてはならないことになっています。

 

中小企業の場合、1年に800万円までの交際費は損金算入が認められていますが、

それを超える額は損金にできません。

先程の例では、税抜きの交際費は800万円で、全額損金算入可能だと間違えてしまいがちですが、

控除対象外消費税額を交際費にプラスすると8,384,000円となり、限度額を超えてしまうので、

超過部分の384,000円は損金算入できません。

 

課税売上割合の低い会社さんは、

交際費を限度いっぱいに使うと全額損金にできない可能性がありますので、ご注意ください。

 

尚、これは一括比例方式の場合です。

個別対応方式の場合は、もう少し計算が複雑になります。

 

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