特定目的会社の一口当たり情報の計算②
7月の初めに「一口当たり純資産額」と「一口当たり当期純利益」の計算方法について
ご説明させていただきましたが、今回はその続きで、
期中に増資を行った場合の計算方法についてご説明します。
【一口当たり純資産額】
一口当たりの純資産額は、期末現在の出資で計算しますので、
この計算は、前回の説明と同じです。
【一口当たり当期純利益】
黒字決算でも利益は特定出資には配分されませんので、
特定出資の一口当たり当期純利益額は、0円です。
(これも前回と同じです)
優先出資の一口当たり当期純利益は、
当期純利益 ÷ 期中平均優先出資口数 となります。
【例1】期首から優先出資があり、期中に増資した場合
たとえば、当期純利益が6,000円、
期首(4/1)の優先出資数が10口、10/1に60口増資し、期末70口とします。
期中平均優先出資口数は、出資口数x経過日数÷その期の日数で求めます。
【例1】では、
期首からの出資数10口x12ヶ月÷12ヵ月
+増資分60口x増資後の月数6ヶ月÷その期の月数12ヵ月=40口となります。
ですので、優先出資の一口当たり当期純利益は、6,000円÷40口=150円となります。
【例2】期首は特定出資しかなく、期中に優先増資をした場合
当期純利益は6,000円、期首(4/1)は特定出資のみで優先出資は0口、
10/1に50口の優先出資、1/1に20口の増資をし、期末70口とします。
この場合の期中平均優先出資口数は、
出資口数x経過日数÷最初に優先出資をしたときから期末までの日数で求めます。
【例2】では、最初の出資50口x出資後の月数6ヶ月÷最初の優先出資後の月数6ヶ月
+増資口数20口x出資後の月数3ヵ月÷最初の優先出資後の月数6ヶ月=60口となります。
優先出資の一口当たり当期純利益は、6,000円÷60口=100円です。
特定目的会社では、優先出資者にすべての損益が帰属するので、
優先出資者が存在しない期間は考慮する必要がなく、このような計算になります。
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税理士法人 淀屋橋総合会計
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