流動化、証券化での中間法人の役割
最近の流動化や証券化での資金調達の
広がりにより、これらの業務に携わるプレイヤーの数が
増えたことは間違いない。
ただ、流動化、証券化で使われるビークルの役割を
十分に理解されていないプレイヤーも、結構いらっしゃる
ことを最近気がついた。
これは、大阪という流動化プレイヤーが東京よりも
圧倒的に少ないことも原因であると思うが、プレイヤーの
増加だけでなく、流動化・証券化の書籍があっても
難解なものが多いのも要因のひとつと思う。
そこで、流動化・証券化での中間法人の役割について
お話したいと思います。
オリジネーターが資産を譲渡する相手先となるSPCは、
オリジネーターが、出資して設立すれば、オリジネーターの
100%子会社となってしまいます。
その場合、万が一、オリジネーターが倒産等した場合、
その子会社であるSPCは、清算手続きに入ってしまうことと
なる。そうすると、SPCは直ちに譲り受けた資産を処分することと
なり、流動化・証券化で予定していたスケジュールよりも
早期に終了することとなる。
また、清算手続きで資産を処分した場合、一般的には
安く処分することになるので、流動化・証券化による資産を
担保とする債権者又は投資家は損失を被ることとなる。
そうならないようにするために、SPCをオリジネーターを
含めて、どの会社の子会社とならないような仕組みを
作るため中間法人が利用される。
順序としては、オリジネーターが中間法人を設立し
中間法人がSPCを設立する。ならば、SPCはオリジネーターの
孫会社であり、子会社と大きく変わらないのではと思われる
かもしれない。
実は、そうなるのではなく、オリジネーターが中間法人を
設立する際、基金(会社の資本金に相当するもの)を拠出するが
オリジネーターは中間法人に関して、議決権を全く持たない
仕組みとなっている。これがミソである。
通常、法人設立の際、資本金を拠出すれば、株主となり
議決権を持つこととなる。つまり、お金と議決権は
切り離すことができないものである。
一方で、中間法人法では、お金を出したからと言って
議決権が必ずついてくるとは限らないのである。
その結果、オリジネーターにとって、中間法人は
子会社(正しくは、子法人?)とはならないのである。
ちなみに、SPCの資本金を提供している中間法人からみれば
SPCは、中間法人の子会社である。
長々と書いてきたが、中間法人は、オリジネーターとSPCとの
絶縁体のような役割を果たしていると思っていただければ
言いと思います。