開発期間中の消費税還付

開発期間中の消費税還付

 開発型SPCの場合、SPCを設立してから数年間課税売上高はゼロで、
建物や設備が完成してから課税売上高が発生します。
課税売上高がゼロの開発期間中でも、経費支払などで課税仕入は発生します。
この場合、消費税の収支を計算すると支出だけが発生するので、マイナスとなります。

 消費税は、SPCの全取引の収支を計算して、
受取より支払が多いような過払いの場合は還付され、
逆の過入金の場合は納税となります。
課税売上高がゼロとなるような開発期間中の消費税申告には、注意すべき点があります。

 消費税申告書を作成する時の計算方法には『個別対応方式』と
『一括比例配分方式』の2つの方法があります。
『個別対応方式』では課税売上高に直接結びつくような課税仕入
(例 オフィスビル建設期間中に支払う建物設計費用など)は、
 全額控除(還付)対象として計算されまずが、
『一括比例配分方式』では、支払った消費税に、『課税売上割合』
(売上高に占める課税売上高の割合』を乗じた額が、控除(還付)の対象となります。

『課税売上割合』がゼロとなる開発期間中に『一括比例配分方式』で計算すると、
控除額がゼロとなり消費税の還付を受けることが出来ません。
開発期間中に、消費税還付を受ける場合は、
『個別対応方式』を採用しなければなりません。

『個別対応方式』を算用する時は、課税仕入取引が、
『課税売上高』に直接結びつく『課税売上対応仕入』と
直接結びつかない『共通対応仕入』と
非課税売上高に結びつく『非課税売上対応仕入』の3種類に区分して
経理処理しなければならず、経理作業での判断が求められます。

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 税理士法人 淀屋橋総合会計
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