匿名組合契約での営業者報酬
匿名組合契約書では『営業者報酬』というものが
記載されております。
この営業者報酬とは、どのようなものでしょうか?
契約書では、匿名組合から営業者に支払われる報酬と
記載されています。
この営業者報酬は、SPCから外部に支払われる報酬では
ありません。
あくまで、SPC内部での報酬です。
営業支店から本店に支払われる会社維持のための
本社費用のようなものです。
匿名組合決算ではこの営業者報酬を
支払った後の利益を匿名組合員に分配されます。
匿名組合部門では、損益がゼロになります。
一方で、営業者部門では匿名組合から
受け取った営業者報酬分がプラスになります。
仮に、営業者部分での損益が営業者報酬しかなければ
会社(SPC)全体では、営業者報酬相当が、
プラス(匿名組合の損益がゼロのため)になります。
SPCは営業者報酬相当の課税所得が
発生し、法人税負担が発生します。
通常、匿名組合出資を受けたSPCは、
僅かな(概ね営業者報酬相当)の
課税所得から法人税が発生し納税をします。
営業者報酬というものは概念的なもので、
具体的に第三者に支払われる報酬とは、
性質が異なるところが、特徴かと思います。