バイオマス発電SPCでの木材チップ在庫

担当している案件の一つに
バイオマス発電SPC案件があります。

このSPCは資本金が5億円以上あり、
会計監査を受けることが、会社法により求められています。

そのため、精緻な会計処理が求められます。
例えば、経過勘定は、全ての費用や収益について、
適用しなければなりませんし、
有形固定資産が減損していないかなど、
税務会計では省略出来ることも、検討しなければなりません。

他に、決算ごとに事業報告書を作成して、
会計監査人のチェックを受けなければなりません。

バイオマス発電案件の特徴のひとつとして
期末に、木材チップの在庫が残るということがあります。

この木材チップにも工程による段階があり、
チップの材料となる木材から、
製造工程中の仕掛品、
ボイラーに投入前の木材チップ製品があり
それぞれの棚卸額を算定しなければなりません。

バイオマス発電の木材置き場の広さは
広大で、これらの棚卸作業も労力を要します。

太陽光発電所では、在庫はありませんが、
木材チップを利用するバイオマス発電SPCでは、
独特の決算作業が必要となります。

決算申告に添付する資料

決算・申告を行う際には、
いろいろな決算資料の提出が
必要です。

担当しておりますSPCは
決算で減価償却の計上がありました。
その場合、固定資産台帳の提出が必要となります。

ただし、法人税申告書別表16等で、
明細レベルの固定資産毎の償却額を
記載している場合は提出不要です。

また少額減価償却資産の損金算入の特例を受ける場合には
取得金額に関する明細書を添付しなければなりません。

消費税申告にも還付がある場合、
還付金額が100万円を超える時は、
還付の原因となった契約書
(工事請負契約書等)の写しを、
添付資料として税務署に提出が必要です。

提出した書類や申告書は
法律で保存期間がそれぞれ定められておりますので
申告後も保管が必要です。