電気供給事業SPCの為替差益

私どもでは、太陽光やバイオマス等を
利用した電気供給事業を手掛けるSPCが
多くございます。

電気供給事業では、発電所が完成し
売電が始まると、売電の収入金額に応じて
事業税の「収入割」が発生します。

担当させていただいているSPCで、発電所の
製造段階で、海外より部品を輸入した関係で
ドルでの外貨預金残高があるSPCがございます。

決算書は、すべて円で表記しなければならないので
決算毎にその時の為替レートでドルから円に換算
しておりますが、今期の決算時に少額の為替差益
が発生しました。

為替差益は営業外収益となりますが
「収入割」の課税標準となる収入になるのか
念のため、管轄の都道府県税事務所に確認しました。

あまり前例がないそうで、回答に時間を要しましたが
「控除できると明記はされていないが、為替差益の
ように、実際にはキャッシュが動いているものでは
ない評価額によるものは、収入から控除してよい」
との回答でした。

但し、都道府県民税の申告の際に提出する
第六号様式別表六「収入金額に関する計算書」の
収入金額の総額と控除される金額の両方に記載が
必要との事でした。

外貨預金のあるSPCはあまりないかと思いますが
参考にしていただければと思います。

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 大阪市中央区高麗橋4-3-7 北ビル7階
 税理士法人 淀屋橋総合会計
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バイオマス発電SPCでの木材チップ在庫

担当している案件の一つに
バイオマス発電SPC案件があります。

このSPCは資本金が5億円以上あり、
会計監査を受けることが、会社法により求められています。

そのため、精緻な会計処理が求められます。
例えば、経過勘定は、全ての費用や収益について、
適用しなければなりませんし、
有形固定資産が減損していないかなど、
税務会計では省略出来ることも、検討しなければなりません。

他に、決算ごとに事業報告書を作成して、
会計監査人のチェックを受けなければなりません。

バイオマス発電案件の特徴のひとつとして
期末に、木材チップの在庫が残るということがあります。

この木材チップにも工程による段階があり、
チップの材料となる木材から、
製造工程中の仕掛品、
ボイラーに投入前の木材チップ製品があり
それぞれの棚卸額を算定しなければなりません。

バイオマス発電の木材置き場の広さは
広大で、これらの棚卸作業も労力を要します。

太陽光発電所では、在庫はありませんが、
木材チップを利用するバイオマス発電SPCでは、
独特の決算作業が必要となります。

匿名組合契約での営業者報酬

匿名組合契約書では『営業者報酬』というものが
記載されております。

この営業者報酬とは、どのようなものでしょうか?

契約書では、匿名組合から営業者に支払われる報酬と
記載されています。

この営業者報酬は、SPCから外部に支払われる報酬では
ありません。

あくまで、SPC内部での報酬です。
営業支店から本店に支払われる会社維持のための
本社費用のようなものです。

匿名組合決算ではこの営業者報酬を
支払った後の利益を匿名組合員に分配されます。

匿名組合部門では、損益がゼロになります。

一方で、営業者部門では匿名組合から
受け取った営業者報酬分がプラスになります。

仮に、営業者部分での損益が営業者報酬しかなければ
会社(SPC)全体では、営業者報酬相当が、
プラス(匿名組合の損益がゼロのため)になります。

SPCは営業者報酬相当の課税所得が
発生し、法人税負担が発生します。

通常、匿名組合出資を受けたSPCは、
僅かな(概ね営業者報酬相当)の
課税所得から法人税が発生し納税をします。
営業者報酬というものは概念的なもので、
具体的に第三者に支払われる報酬とは、
性質が異なるところが、特徴かと思います。

法人事業税(収入割)の税率改正

売電事業を行う事業者の事業税(収入割)が、
2020年(令和2年)4月以降に
開始する事業年度から、改正されております。

2020年4月以降に開始する事業年度から、
収入割(売電収入の1.05%)(特別法人事業税込)と
所得割(所得の1.85%)に改正されました。

売電事業者でも、所得割が発生している点と
合わせて、収入割の税率が低下しています。

資本金が1億円以上の場合は、更に複雑になり
所得割はありませんが、付加価値割や資本金割が
発生します。

売電事業をする事業者は、事業計画を
作成されていると思いますが
税率変更を織り込む必要があります。

僅か変更かもしれませんが
税率変更は、売電事業者の
収益性には、影響する
ことに間違いありません。

売電事業の場合、将来10年や20年などの
損益予想をされている事業者も多いと思います。

今後、事業税の税率も変動する
可能性も否定できません。

税率改正は、事業計画に
織り込むべきでしょうし
将来どの程度、税率が変更するかは
分かりません。

損益計画や資金収支計画は
将来の税率変動リスクを
見込んで、少し余裕を持って
作成することが、事前の策に
なると思います。

決算申告に添付する資料

決算・申告を行う際には、
いろいろな決算資料の提出が
必要です。

担当しておりますSPCは
決算で減価償却の計上がありました。
その場合、固定資産台帳の提出が必要となります。

ただし、法人税申告書別表16等で、
明細レベルの固定資産毎の償却額を
記載している場合は提出不要です。

また少額減価償却資産の損金算入の特例を受ける場合には
取得金額に関する明細書を添付しなければなりません。

消費税申告にも還付がある場合、
還付金額が100万円を超える時は、
還付の原因となった契約書
(工事請負契約書等)の写しを、
添付資料として税務署に提出が必要です。

提出した書類や申告書は
法律で保存期間がそれぞれ定められておりますので
申告後も保管が必要です。

休業中のSPCの法人税申告について

現在、休業中のSPCが
3月末に決算をむかえました。

こちらのSPCは、昨年7月に設立したものの
プロジェクトの開始の遅れにより、
設立後すぐに休業の届出をいたしました。

通常、大阪に本店がある場合、
休業中の法人については、
国税(法人税・地方法人税)の申告は必要ですが、
法人府民税と法人市民税の申告は不要で、
それぞれの均等割も発生しません。

但し、こちらのSPCでは、
設立時に諸経費が発生しており、
繰越欠損金が発生しました。

通常、営業中の法人であれば、
繰越欠損金が発生した場合、
国税だけでなく、都道府県民税の申告の際にも
繰越欠損金の別表を提出しなければなりません。

今回のように、休業中で
繰越欠損金が発生した場合は、どうでしょうか。

府税事務所に確認しましたところ、
繰越欠損金が発生する場合は、
休業中であっても法人府民税の申告が必要で、
六号様式の申告書と繰越欠損金の別表の他に
決算報告書も提出するようにとのことでした。

SPCに限らず、休業中の法人で
費用が発生することは、あまりないかもしれませんが、
繰越欠損金が発生する場合は、
法人府民税の申告にご注意ください。

代表者変更時の税務署等への届出

担当させていただいておりますSPCで
代表者変更があり、届出を致しました。
届出先は、所管税務署、県税事務所、市税事務所の
3か所です。

代表者の変更、事業年度等の変更、
本店所在地の異動、資本金額等の異動、
など、商業登記簿の記載内容に変更があれば、
基本的に上述の3か所に届出が必要です。

税務署には、13桁の法人番号を記載すれば
謄本の添付は、不要です。
県税事務所・市税事務所への提出は、
法人登記簿謄本の添付が必要です。

いずれも、インターネットによる電子申告・
届出で可能です。郵送でも可能です。

電子申告を利用すれば、紙へのプリントアウトや
郵送が不要で、経済的でエコロジーでもあります。
税務署等へ訪問不要で新型コロナウイルス対策
にもなります。

会社の登記内容を変更した時は、税務署等へ異動届の
提出が必要なことは、頭の片隅に置いておきましょう。

新型コロナ支援のまとめ

新型コロナウイルス感染拡大防止を支援する国などの様々な制度があります。支援内容は、様々な内容に及ぶため、皆様の中には、支援があることを知らない方がいらっしゃるかもしれません。

そのため、弊事務所のホームページで、支援内容をまとめたページを作成しました。一度、ご覧いただければと思います。
http://www.yodoyabashisogo.com/15883139599713

新型コロナウイスルの収束は、まだ見えておりませんが、恐らく、この暫くの間で企業としての体力の有り、無しの差が出て来ると思います。しばらくは苦しい経営が続きますが、これを乗り越えると、恐らく、企業としても強くなれると思います。

皆様と一緒に、この困難を乗り越えたいと思います。その際に、上記のページがお役に立てば、うれしいと思います。

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SPCでの不動産購入

担当させていただいておりますSPCで、
不動産を購入しました。

一般的に不動産の売買契約は、
月末近くの大安の日におこなわれることが
とても多いようです。

今回おこなったSPCでの不動産売買の流れを
簡単にお話したいと思います。

売買日の当日は、担当者が現地で
売買契約の手続きをおこないました。

契約書に押印し、契約が成立すると
現地担当者より、売買代金の支払い依頼の連絡が入り、
送金の手続きをおこないます。

送金の手続きが終了すると
現地担当者が着金確認をおこない
着金確認が出来れば、売買手続きは完了です。

SPCに限らず、不動産の売買は、
高額になることも多いですが
現在では、インターネットバンキングの普及により、
即時送金や着金確認が、当たり前となっており
クリックひとつで高額を動かすことが出来ます。

弊事務所では、金額の多寡を問わず、事務所内で
複数のチェック体制により送金手続きを踏んでおります。
当然のことながら、決められた日時に決められた金額を
正しく送金出来るような体制を取っており、今まで
送金ミスは全くなく、10年以上 事務を続けております。

固定資産税の損金算入時期

特定目的会社は、特定の目的が終了すれば、
残余財産を分配して解散します。

当事務所の顧問先のある特定目的会社様が
今事業年度末までに所有物件を売却し、
解散することを予定しているので、
残余財産の分配金の見積もりを依頼されました。

事業年度は3月末までです。
不動産の売却時期は2020年の2月を予定しています。

不動産の固定資産税はその年の1月1日の所有者が
1年分支払うことになっています。
物件を2月に売却しても、1月の所有者のSPCに
固定資産税の請求書が送られてくるので、
次年度に支払いをしなくてはなりません。

固定資産税の納税通知書は通常4-5月に送られてきます。
3月決算の会社の税務申告は5月末までにすればよいので、
申告期日までに金額がわかるはずです。
2020年3月期決算に固定資産税を損金計上できれば、
利益の中から固定資産税相当額をプールしなくてもよくなり、
分配金を増やすことができます。
(それがなぜかの説明はまたいずれ・・)

そこで、固定資産税を今期中に損金算入できないか調べてみました。

(法人税法基本通達9-5-1)によると
固定資産税は、賦課方式の租税ですので、
損金算入可能時期は、以下の3つからの選択です。
①賦課があった日(原則)
②納期の開始日
③実際に納付した日

この中でいちばん早いのは、①賦課があった日です。
特段の定めがない場合、
法律上「到達主義」により効力が発生するとされていますので、
賦課があった日というのは、
賦課決定通知(納税通知書)が到着した日ということになります。

というわけで 固定資産税を今期中に損金算入することはできません。
分配金額を最大にするには別の方法を考える必要があります。
(その話はまたいずれ・・・)